3年連続の年間女王を目指す山下美夢有

◇国内女子◇ダイキンオーキッドレディス 事前情報(28日)◇琉球GC（沖縄県）◇6595yd（パー72）

2024年の国内女子ツアーが、29日からの「ダイキンオーキッドレディス」(沖縄・琉球GC)でスタートする。今季全37試合で更新の可能性がある記録を集めた。

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◆3年連続女王に挑む山下美夢有

山下美夢有が昨季、メルセデスランキング1位となり、ポイントランキングで2015、16年のイ・ボミ（韓国）以来8人目(※20―21年シーズンまで賞金ランキングの表彰)の2年連続年間女王になった。

3年連続女王は過去に樋口久子（1968年から9年）、ト阿玉（台湾、82年から5年）、不動裕理（00年から6年）だけで、山下は4人目の快挙に挑む。

＜23年メルセデスランキング＞
1位 山下美夢有 3117.19pt（5勝）
2位 申ジエ 2790.06pt（2勝）
3位 岩井明愛 2648.80pt（3勝）
4位 小祝さくら 1966.44pt（1勝）
5位 櫻井心那 1945.18pt（4勝）

◆平均ストロークは「60台時代」へ

山下は昨季、平均ストローク「69.4322」をマーク、19年に申ジエ（韓国）が記録した「69.9399」を更新する新記録を樹立した。

現在「60台」達成者はこの2人だけで、山下は22年も「69.9714」で日本勢初の70切りを果たしており、3年連続“大台”での記録更新がかかる。

＜23年平均ストローク＞
1位 山下美夢有 69.4322（32試合）
2位 岩井明愛 70.0604（35試合）
3位 申ジエ 70.1595（22試合）
4位 上田桃子 70.3445（28試合）
5位 岩井千怜 70.4144（34試合）

◆申ジエは不動の生涯獲得賞金と約3040万円差

昨年大会を制した申ジエ。今年は欠場するが、生涯獲得賞金1位は目前

生涯獲得賞金1位は不動裕理で13億7029万2382円（出場483試合）。2位の申ジエが13億3990万8744円（出場283試合）で、不動とは約3040万円差で新シーズンを迎える。

2人の出場試合数を見ると申が超ハイペースに見えるが、不動が6年連続賞金女王となった最終年05年（全33試合）の総賞金額は約22億円、全37試合で約44億円の今季の約半分しかなかった。

不動のここ数年の年間出場ペースは数試合。申は開幕戦を欠場するものの、今シーズン中に抜き去る可能性は十分にある。

＜生涯獲得賞金で節目が近いプロ＞
【13億円】全美貞(41歳) 残り880万4803円
【9億円】鈴木愛(29歳) 残り52万1076円
【8億円】菊地絵理香(35歳) 残り6759万5340円
【6億円】小祝さくら(25歳) 残り813万122円、山下美夢有(22歳) 残り4686万1604円
【2億円】櫻井心那(20歳) 残り7951万2267円

◆永久シードにあと2勝の申

国内通算30勝達成者に与えられる「永久シード」。保持者は樋口久子（69勝）、ト阿玉（58勝）、不動（50勝）、大迫たつ子（45勝）、岡本綾子（44勝）、森口祐子（44勝）の6人しかいない。

仲間入りに最も近いのは申。昨年6月「アース・モンダミンカップ」に優勝し、30勝目となったが、最初の2勝が国内ツアーメンバー外での出場で規約上カウントされず、残り2勝。

4月に36歳を迎えるベテランだが、14年以降、昨年まで、肘の不調で0勝だった22年を除いて年間2勝以上を続けた実力者だけに、今年中にクリアするか？

【編注】不動裕理と申ジエの生涯獲得賞金差に誤りがあったため訂正しました（2024年3月14日）