軽井沢生まれNZ育ち カズマ・コボリが日本OP初出場で優勝戦線へ「すごい、すごいハッピー」
◇国内メジャー◇日本オープンゴルフ選手権競技 2日目(16日)◇タラオCC西C(滋賀)◇7411yd(パー70)◇晴れ(観衆2066人)
1年ぶりに帰ってきた“ふるさと”で、ニュージーランド国籍のカズマ・コボリ(小堀一磨)が優勝戦線に躍り出た。12位から6バーディ、ボギーなしの「64」をマーク。通算9アンダー暫定3位まで伸ばし、「すごい、すごいハッピーです」と軽井沢出身の24歳は日本語で等身大の喜びを表現した。
日本で行われる国内ツアー参戦はアマチュアだった2022年「ダイヤモンドカップ」以来、4年ぶりだった。主戦場であるDPワールドツアー(欧州ツアー)が次週に韓国開催の「ジェネシス選手権」を控えるタイミングでもあり、推薦を得て本大会に出場。アマチュア時代を通じて仲の良い中島啓太から「すごくハードなセッティングだよ」とも教えられ、「勉強になるかな」とモチベーションを上げて乗り込んできた。
インスタートから11番で6mを沈めてバーディを先行した。続く12番は軽く打ち下ろす池越えのパー3で、後方のティを使用する187ydの設定。「完璧な当たり」でピンに届く6Iを手にすると、風がないタイミングも味方につけ、2mに絡めてスコアを伸ばした。「予選を通ることを目標にしていたので、それよりもだいぶ上です」。安定したプレーで週末の優勝争いに名乗りを上げた。
長野・軽井沢で生まれ、5歳のときに家族でニュージーランドへ移住。様々なスポーツに触れる中で、ゴルフと出会った。いまも両親はクライストチャーチに住む。昨秋にも訪れている日本に戻ると、故郷のような懐かしさを感じるそうだ。「お米がおいしい。やっぱりいいですね」と笑う。
ゴルファーとしての目標は、欧州ツアーを経てPGAツアーに参戦すること。今季ここまで3度のトップ10入りも、年間ポイントランクは85位にとどまっている。「今シーズンはちょっと厳しいけれど、来シーズンもまた頑張りたい」。先行き不透明なLIVゴルフ勢が続々と欧州ツアーに復帰する可能性も取り沙汰される状況を前向きに捉えている。「いい選手が増えた方がいい。ゴルフをうまくなるためには、強い選手と一緒にプレーした方がいいと思う」。激しい競争を勝ち抜き、最高峰へたどり着くことに価値を見出す。
今週の優勝者には、2027年「マスターズ」と「全英オープン」の出場資格が与えられる。ビッグな特典も、ひとまず頭の片隅に置いておく。「楽しいラウンドをしたいですね。きょうのように、アップダウンのない安定したプレーを目指したい」。初めて出場した“ふるさと”のナショナルオープン。まずは目の前の一打一打を楽しみながら、憧れの舞台への道を切り開いていく。(滋賀県甲賀市/中村文香)