今季トップ10なし…蝉川泰果の現在地 フェードへ原点回帰「手元の感覚つかめた」
◇日韓共催◇シンハンドンヘオープン 2日目(11日)◇ジャック・ニクラスGC(韓国)◇7502yd(パー72)◇晴れ
クラブハウスに上がってきた蝉川泰果に話を聞こうとすると、「自分ですか?」という顔をして足を止めた。その反応も無理はない。2日間を終えて通算1アンダー。予選通過ライン(イーブン)付近の45位で週末を迎えるからだ。
現在ポイントランキングは38位。今季はかつての常勝の面影はなく、トップ10に入れず予選落ちも4回と、なかなか気持ちのいいゴルフができずにいる。いったい、どのような状況にあるのか。
「いちばんはショットですね」と息を吐くかのように悩みを話し始めた。「引っかけというか、左のミスがすごい止まらなくなって。グリーンの幅に収まるなら全然いいんですけど、グリーンの左側とか池の近くまで行っちゃうような球が頻繁に出ていた」と打ち明ける。「もうこれだとダメだと思って、先週の水曜日にフェードに戻そうと決意しました」と、「Sansan KBCオーガスタ」で予選落ちを喫した翌週に、スイング改造に踏み切ったという。
厳密にいえば“改造”ではない。「元々ずっとストレートボールを打とうと考えていて。気持ち良く打てた時に、最終的にフェードになっていました。それがだんだんこっち側(左)に行き出した。そのエラーを取り除くために、元の自然にフェードになる状態に戻している感じですね」
左右から池が迫る難コースでの原点回帰への取り組みは、一見すると困難な選択にも思える。しかし蝉川は「今日、昨日に関しては自分のやりたいフェードを貫いてできています。良さも悪さも出たかなという感じですが、この2日間で『ここまで左手が上を向くと右に行く』という手元の感覚がつかめたはすごく収穫。早く練習場で試したいです」と浮上の道筋も見えてきた。
それでも、まだ長いトンネルの中にいることには変わりはない。「ボクは結果で自信が付くタイプなんで、優勝争いをすれば(光明も)見えてくるかなと。やっぱり結果を出してなんぼかなと思います」と語り、練習場へ向かう背中には、力強い意志が宿っているように見えた。
しぶとくパーを拾い続けて勝ち取った予選通過。あと2日間、難コースという格好の舞台でスイングを試せる意味は大きい。(韓国・仁川/服部謙二郎)