国内男子ツアー

GDO編集部が選ぶ2020年ゴルフ10大ニュース(男子編)

2020/12/28 11:58
2020年の男子ゴルフ界を振り返ります

2020年にGDOが配信したすべての記事から、編集部が男子ゴルフの10大ニュースを選出。国内外で注目を浴びたゴルフ界の話題を振り返ります。

1位 新型コロナの影響で大会の延期と中止相次ぐ

3月「ザ・プレーヤーズ選手権」は無念の中止。松山英樹は首位発進を決めていた

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、米ツアーは3月「ザ・プレーヤーズ選手権」の初日を終えて中止。メジャー「全米オープン」は9月、「マスターズ」は11月へとそれぞれ延期になりました。

シード選手の約半数が外国籍の国内ツアーでは、感染拡大防止のための入国制限がネックとなり、大会中止が相次ぎました。8月に在留資格を持つ外国人に限り、再入国が認められたことなどを受け、9月「フジサンケイクラシック」(山梨・富士桜CC)で8カ月ぶりにツアー再開。「東京五輪」は2021年夏へと1年持ち越されました。

2位 巨大化したデシャンボーが「全米オープン」初制覇

念願のタイトルを手にしたデジャンボー(Jamie Squire/Getty Images)

“ゴルフ科学者”の異名を持つブライソン・デシャンボーが9月「全米オープン」でメジャー初制覇。4日間でパー3を除いた56ホールのうち、ティショットがフェアウェイを捉えたのは23ホールと過去40年間で最低の記録だったが、約10kg増量して得た飛距離はそれをも凌駕しました。「成果を証明できた」と自負した“パワーゴルフ”はゴルフ界に一石を投じました。

3位 金谷拓実がプロ初勝利&日本人初の「マーク・マコーマックメダル」受賞

金谷拓実が4ホールに及ぶプレーオフを制し、プロ初優勝を遂げた

22歳の金谷拓実が11月「ダンロップフェニックス」でプロ初勝利を挙げました。10月にプロ転向してから3試合目(海外試合を除く)で、アマチュア時代の2019年「三井住友VISA太平洋マスターズ」に続くツアー通算2勝目を成し遂げました。

プロ転向前の9月には2020年の世界ナンバーワンアマチュア選手の称号「マーク・マコーマックメダル」を受賞。日本人では初の快挙を達成。東北福祉大の先輩・松山英樹の背中を追うような活躍ぶりとなりました。

4位 D.ジョンソンが前人未到の記録で「マスターズ」初優勝

キャディを務めた弟のオースティンと優勝を称え合いました(提供:Augusta National Golf Club)

世界ランキング1位のダスティン・ジョンソンが2019-20年シーズンの最終戦「ツアー選手権」を制して初の年間王者に輝きました。11月開催となった「マスターズ」でも、前人未到の通算20アンダーで初制覇。大会レコードを2打更新する形で、2016年「全米オープン」続くメジャー2勝目を飾りました。

5位 松山英樹は7年連続で最終戦に出場 年間ランキング15位

松山英樹は7年連続で最終戦に出場した(Andy Lyons/Getty Images)

米国ツアー7年目の松山英樹は17年以来の優勝はならなかったものの、ルーキーイヤーから7年連続でプレーオフ最終戦に進出。出場がポイントランク上位30人に限られる狭き門を今年もクリアし、年間ランキング15位でシーズンを終えました。11月「ヒューストンオープン」では惜しくも2位。「東京五輪」が控える2021年ではさらなる活躍に期待が高まります。

6位 中島啓太が世界アマチュアランキング1位へ 新世代の到来か

金谷拓実(右から2番目)を筆頭に存在感を放つ新世代

国内ツアーでは、大学生ゴルファーの活躍が目立つ一年にもなりました。10月「日本オープン」で河本力(日体大3年)と杉原大河(東北福祉大3年)が5位で終え、11月「三井住友VISA太平洋マスターズ」では中島啓太(日体大2年)が最終日最終組で優勝争いを演じて3位。同月「ダンロップフェニックス」では米澤蓮(東北福祉大3年)と中島が8位でローアマを獲得しました。

中島は11月25日付の世界アマチュアランキングで1位に。松山、金谷に次いで日本人では史上3人目の偉業を達成しました。20歳5カ月1日での世界1位は日本人最年少記録更新となりました。

7位 「全米プロ」でコリン・モリカワがメジャー初V

日本語は喋れないが日本に来ると「家に帰ってきたような気分に」なるそう

2019年-20年シーズンで唯一の開催となったメジャー「全米プロ」を制したのは、日系4世で23歳のコリン・モリカワ。大会初出場ながら、ダスティン・ジョンソンら実力者を押しのけてのメジャー初優勝をあげました。プロ転向後は22試合連続で予選を通過するなど、安定感も抜群でした。

8位 タイガー・ウッズが世界ゴルフ殿堂入り

世界ゴルフ殿堂入りを果たしたタイガー・ウッズ(Sam Greenwood/Getty Images)

PGAツアー史上最多タイとなる通算82勝、メジャーで歴代2位の通算15勝を誇るタイガー・ウッズの世界ゴルフ殿堂入りが3月、発表されました。コロナ禍で式典は22年3月へと延期されましたが、殿堂入りに「名誉であり身に余る光栄。あきらめず、追い求め続けたことへの究極的な評価だ」と歓喜の声を上げました。

9位 石川遼は新コーチと共に海外遠征 7年ぶりの海外メジャー決勝に

石川遼は7年ぶりとなるメジャー決勝ラウンド(写真は2020年全米オープン)

石川遼が9月「全米オープン」で7年ぶりとなるメジャーでの決勝ラウンド進出を決めました。新コーチに田中剛氏を迎え、再構築を求めてきた一年。国内も含め計12試合に出場して優勝とはなりませんでしたが、「将来的にPGAツアーしか目指していない」とさらなる進化を目指します。

10位 ドナルド・トランプ氏、ゴルフ場で「敗戦」速報

プレー中に「敗戦」の結果を耳に(写真は2017年)

4年に1度行われる米国大統領選挙で、民主党のジョー・バイデン氏が共和党の現職ドナルド・トランプ氏を破って当選を確実にしました。11月7日夜に勝利宣言をしましたが、トランプ氏は首都ワシントン近郊にある自身のゴルフ場でのプレー中に「敗戦」の結果を耳にすることになりました。