マッチプレー出場なるか ラストチャンスにかける選手たちは
世界ゴルフ選手権「WGCメキシコ選手権」が終わってまだ1週間と経っていないが、次のWGCは2週間後に迫っている。3月22日にスタートする「WGCデルテクノロジーマッチプレー」では、オースティンCCを舞台に、公式世界ゴルフランキングのトップ64がバトルを繰り広げる。
現在同ランキングで64位に位置するのはユースト・ラウテンだが、今週末、スコアをこまめにチェックすることになるのはソレン・ケルドセンだ。彼は現在66位に位置するのだが、アダム・スコットとヘンリック・ステンソンはマッチプレーに出場しない見込みで、デンマークのケルドセンが大会出場へ向けた最後の枠に収まっているのである。
今週ティアップする選手で、数学的にオースティン行きの可能性を残しているのは48人。豪州のスコット・ヘンドはその一人で、2016年にアジアンツアーで賞金王に輝いた彼がオースティン行きの切符を手にするには、今週の「ヒーローインドオープン」で少なくとも6位タイ(2人まで)以上の成績が必要となるのだが、彼はそれを重々承知している。
「大事なことから順序立ててこなして行くだけだよ。マッチプレーに出ることができれば『マスターズ』出場のチャンスが出てくるかもしれない。先週は、コースに上手く対応することができず、自分でチャンスを台無しにしてしまった。世界ランキングのポイントがたくさん獲得できるチャンスだったのに、ゼロポイントで終わってしまったんだ。もし、ここでしっかりと成績を出してマッチプレーに出場することができれば、『マスターズ』への道も切り開けるかもしれない。僕は今、確か69位だったと思う。獲得できるポイント数はまだ確認していないけれど、1位だったら確実に行けると思うよ」
現在、世界74位につけるアニルバン・ラヒリは、ここ3回の出場で優勝1回、2位2回と相性の良い「ヒーローインドオープン」で単独2位以上の成績が必要な状況だ。ヘンド同様、彼の見据えるゴールもマッチプレーの先にある。
「もちろん、僕の第一目標はオーガスタだけど、マッチプレーには是非とも出場したいと思っている。昨年オースティンCCでプレーして、あのゴルフコースがとても気に入ったんだ。レイアウトが好きなんだよ。 ただ、今は何によりも自分のプレーが気に入っているね」とラヒリ。
「自分が良いプレーをしている時は、そうした大会すべてに出たい。ただ大会に出場するのと、その大会で良いプレーをするのは別のことだから。今、自分のゴルフは、自分のゴルフスイングが信じられる方向に向かっていると思うんだ。自分の体を信じることができるし、ショットを見つめる自分の目も信じることができる。確か今週は優勝か2位が必要だったね。もちろん、僕はマッチプレー出場を見据えているよ」
今週、インドに集うフィールドでオースティン行きのチャンスを残しているもう一人の選手は、キラデク・アフィバーンラト。現在83位のタイ出身選手が2週間後に11回目のWGC出場を果たすには、優勝が必須だ。
この他、ルーク・ドナルド、グレーム・マクドウェル、そしてデビッド・リングマースといったヨーロピアンツアーメンバーが今週タンパで開催される米ツアー「バルスパー選手権」に出場するが、彼らがオースティンに集う64人のフィールドに名を連ねるには、少なくとも2位以上が必要な状況となっている。