2015年 スペインオープン

エル・プラトで注目の5人

2015/05/13 07:32
51歳で迎える今大会、ヒメネスは連覇に挑む

「スペインオープン」で、欧州ツアーは期待の高まる欧州の地への帰還を果たす。europeantour.comでは、今週レアル・クラブ・デ・ゴルフ・エル・プラトに集うスター選手の中から注目すべき5人をここに紹介する。

ミゲル・アンヘル・ヒメネス

ディフェンディングチャンピオンであるミゲル・アンヘル・ヒメネスを今週の注目の5人から外すわけにはいかないだろう。1年前、PGAカタルーニャリゾートにて2014年「スペインオープン」を制し、27回目のナショナルオープン出場にして初めて同タイトルを手にしたスペインのヒメネスは、自身の持つ欧州ツアー最年長優勝記録を50歳と133日に更新した。今一度、年齢はゴルフにとって障壁とはならないことを証明したいヒメネスは1952年、53年(まだヒメネスすら生まれていない!)と連覇を果たしたマックス・ファルクナー以来の「スペインオープン」連覇を狙っている。グレッグ・ノーマン設計のエル・プラトはとても速く、かつトリッキーなグリーンで知られており、2014年の「レース・トゥ・ドバイ」の平均パット数で4位にランクインするヒメネスには、これまで通りの繊細なタッチが求められることになる。

セルヒオ・ガルシア

先週、TPCソーグラスで開催された米PGAツアーの「ザ・プレイヤーズ選手権」では、プレーオフの末リッキー・ファウラーの軍門に降るという、この上ない僅差で敗れたセルヒオ・ガルシアは、今週の「スペインオープン」で母国へ帰ってくることを楽しみにしているようだ。「今週バルセロナでの『スペインオープン』へ出場するため、母国スペインへ帰ることに胸を躍らせているよ。素晴らしい1週間になるだろうね」とツイートした。2002年にこの大会を制しているガルシアは、間違いなくこのスペイン北東部を舞台に行われる大会の優勝候補の一人であり、世界7位の彼は絶好調の勢いそのままに、母国でもお気に入りのコースの一つへと乗り込む。かつて「レアル・クラブ・デ・ゴルフ・エル・プラトは間違いなく僕のお気に入りのゴルフコースの一つであり、スペインの中でというのみでなく、世界中でも最も好きなコースの一つなんだ」と語っている。

■ トーマス・エイケン

このコースの名手は誰か?前回「スペインオープン」がレアル・クラブ・デ・ゴルフ・エル・プラトで開催された際に栄冠を勝ち取ったトーマス・エイケンは、最高の思い出を胸に二匹目のドジョウを狙っている。4年前、このカタルーニャのクラブで欧州ツアー初制覇を遂げた南アフリカ出身のエイケンは、その勝利を同じ週に脳腫瘍で他界した同大会3勝を誇るゴルフ界のレジェンド、セベ・バレステロスへ捧げた。エイケンは欧州ツアーではここ5大会で3度のトップ10入りを果たしており、先週の「アフラシアバンク・モーリシャスオープン」では4位に入っているため、31歳の彼が今週末も優勝争いに加わったとしても驚きではない。

トービヨン・オルセン

手の手術のため3カ月間の欠場を余儀なくされたトービヨン・オルセンは先週、絶景のモーリシャスで、満を持して見事な復帰を飾った。既に欧州ツアー2勝を挙げているこの若きデンマーク人選手は、ヘリテージGCを舞台に行われた大会で、プレーオフの末、南アフリカのジョージ・クッツェーに敗れ、惜しくも2位で大会を後にしたのである。不安定なドライバーにブランクを感じさせたものの、パーオン時の平均パット数は1.5と、他を大きく引き離してトップにランクインしたパットは、1週間を通じて非の打ち所がなかった。これはガラスのようなエル・プラトのグリーンを前にすると、吉兆といえるだろう。

フランチェスコ・モリナリ

スペイン再訪を果たすイタリアのフランチェスコ・モリナリにとって、今週の大会は、昨年12月の「アルフレッド・ダンヒル選手権」以来の欧州ツアー参加となる。2012年に「スペインオープン」を制しているモリナリは、今季序盤に戦いの舞台を移した大西洋の向こう側で、20ラウンド連続イーブンパー以上という成績を残しており、PGAツアーのフェアウェイキープ率で首位に立っている。フランチェスコの全体的にレベルの高いゴルフは、エル・プラトの総合的な試練に対する一種の解答となるはずである。

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