母国での大会連覇を狙うB.ウィスバーガー。開幕を前にホームの追い風をすでに感じている (Getty Images)

ベルント・ウィスバーガー（オーストリア）が、昨年、夢物語のような勝利を手にしたダイヤモンドカントリークラブに再び戻って来る。「ライオネスオープン powered by グリーンフィニティ」で、タイトル防衛を果たすため、溢れんばかりの自信と共にウィスバーガーは帰って来る。

先週末の「ノルデアマスターズ」（スウェーデン）決勝ラウンドで「64」「66」の好スコアを連発したウィスバーガーは、最終日に3位を確保した。 一年前の勝利の懐かしい思い出がそれに加わって、27歳の彼は間違いなく最強の一人と言えるだろう。

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「信じられない週末だったね。オーストリアに帰る直前にあんなプレーが出来て最高でした」と、ブロホーフスロットGCの最終ラウンドを終えた直後、ウィスバーガーはコメントを残した。「満足いくフィニッシュでしたね。素晴らしい大会でトップ3に入ったことは、次のタイトル防衛へ大きな自信になります」。

2010年に「チャレンジツアー」を卒業したウィスバーガーは、昨年2勝を挙げるなど2012年シーズンを大いに楽しんだ。「バランタイン選手権」（韓国）で初優勝を飾ると、故郷の熱狂ファンが応援する中、ダイヤモンドカントリークラブで4打差をひっくり返す最終日「65」の猛チャージを見せ、3打差で優勝した。

「去年は、夢が叶った年でした。韓国で優勝、そして母国開催のナショナルオープンで大勢のファンの前で本当に勝てて良かったです」と、ウィスバーガーは振り返った。「アーツェンブルグは落ち着きますね。歓迎してくれる顔ぶれがたくさんいるので、背中を後押ししてもらっているよ」。

ウィスバーガーのダイヤモンドカントリークラブでの記録は素晴らしい。逆転優勝した昨年だけでなく、2011年は5位に食い込んでいる。さらに2006年にオーストリア人として初優勝を遂げたマーカス・ブリアから、オーストリアナンバーワンの座を奪った彼への期待は、日に日に高まるばかりだ。

「ここ2年間は良いプレーができています。最高の場所で行われる素晴らしい大会が、僕の故郷ですからね。ここは特別ですよ」と、ウィスバーガー。「この地が大好きなんです。アマチュア時代からこのコースでは調子が良く、いつもホームアドバンテージを感じられます。見渡すだけでほっとするコースで、私には絶好の舞台です。ここに去年の優勝が加わるので、感慨もひとしおです」。

「もちろん期待される事はプレッシャーです。でも今は精神的にいい状態なのでプレーは悪くない。優勝争いに加われるポジションにつけたいですね。木曜日の最初のラウンドは、出来る限りの準備で臨んで、自分なりに良いプレーを心掛けるだけですね」。

オーストリアを訪れる選手の中で、好調なのはウィスバーガーだけではない。ヨーロッパ大陸各地で開催される欧州ツアー初の600試合出場を記録したばかりのミゲル・アンヘル・ヒメネス（スペイン）は、2週間前の「BMW PGA 選手権」で4位に入った。さらに日曜日のストックホルムで4位タイとなったトーマス・ビヨーン（デンマーク）も再び好記録を狙ってくるだろう。

その他にも、元テニスワールドランキング1位のエフゲニー・カフェルニコフ（ロシア）の名前もある。テニスの「グランドスラム」で2勝を挙げている彼は、ラケットをクラブに持ち替えて、プロゴルファーとして新たなキャリアを選択した。カフェルニコフは昨年の大会も出場したが「75」「77」のスコアで残念ながら予選落ちしている。