2014年の誓い 松山英樹の不動心

2014/01/01 09:00

松山英樹 新春インタビュー

プロ初勝利を挙げた、つるやオープンでの表彰式。ジャンボとの共演もまた新しい時代の幕開けを予感させた。

松山をトップクラスのプレーヤーに成長させたひとつの要素が、ハートの強固さだ。コースの内外で、繊細な現代っ子の一面も持ち合わせながら、ボールと向き合うと、小さなことを過度に気にしない。目標に向かう最短距離の道は選ぼうとも、無理にスピードを上げない芯の強さが彼にはある。

14年の初戦は1月第2週の「ソニーオープンinハワイ」となる予定だが、左手親指付け根付近の故障のため、依然として出場可否は不透明だ。

しかし「焦りますよ、そりゃ。でも焦って、同じような怪我してもしょうがない。ソニーオープンに間に合っても、また怪我をすれば意味が無い。それも含めて、状況判断しないと。焦ったらマスターズにも、来年のシード権にも響いてくる。本当に焦らずにやっていきたい」

日本を代表する企業と大型契約を結び、アメリカで戦う準備は日々、整えられている。だが、あくまでも“実体験”を大切にする姿勢を崩さない。拠点探しについても「まだ完全には決めていないです」と言う。

「とりあえず少しやってみて、どうしても拠点が必要だと思ったら構えたらいい。まだ本格的には参戦していないし、今まではあくまでスポットだった。どう感じるかを自分で考えて、確かめたい。お話しさせていただいている方は『早く構えた方がいい』と話して下さるけれど、それはその方の意見。自分は自分で決めればいいと思うんで。もし、拠点を構えなくて失敗しても、それは経験です」

「食事面?まあ、大丈夫じゃないですか。米国は日本食もありますし。不安はありますけど・・・海外に行くには、どこに行っても不安だと思うんで。そこはあまり気にしない方がいいかな」

13年は海外でプレーするにあたって、「全英オープン」でのスロープレーによるペナルティの一件などを含め、英会話の重要性も痛感した。とはいえ、ビリー・ホーシェルやゴンサロ・フェルナンデスカスタノ(スペイン)ら、気兼ねなく練習ラウンドをともにできるトッププレーヤーが“仲間”になったのも事実だ。

「言葉の壁はすごく大きいと思う。けれど自分がまったくしゃべれなかった昨年でも、何選手かはよく話しかけてくれたりした。まあ、今まではスポット参戦だったから『こっちに来なよ』という感じで優しかったのかもしれないけど。でも、そういう人が増えたのは嬉しい。もっとコミュニケーションがとれるようになったりしたら嬉しいです」

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