全美貞が逆転で通算22勝目 森田が3位浮上、原は4位タイ
◇国内女子◇ヨコハマタイヤゴルフトーナメントPRGRレディスカップ 最終日◇高知・土佐CC◇6232ヤード(パー72)
ともに首位を2打差で追う3位タイからスタートした全美貞とヤング・キムが「69」と3つ伸ばし、通算9アンダー首位タイでホールアウト。決着は昨年大会に続いて韓国人同士のプレーオフにもつれこみ、18番で行われた1ホール目をパーとした全に対して、キムがパーパットを外して決着。全がツアー通算22勝目を手にした。
通算8アンダーの単独3位には、上がりの4連続バーディで13位タイから急浮上した森田理香子。通算7アンダーの4位タイに、ホステスプロの原江里菜、昨年大会覇者のイ・ボミ(韓国)をはじめ、菊地絵理香、穴井詩、中村香織ら8人が続いた。
横峯さくらは通算5アンダーの16位タイ。首位スタートのリ・エスド(韓国)は「76」を叩き、斉藤愛璃らと並び通算4アンダーの18位タイで終えている。
<全美貞がプレーオフを制し、ツアー通算22勝目>
ここまでメジャー1勝を含む、国内女子ツアー21勝を挙げ、2012年に初の賞金女王に輝いた全美貞はやはり強かった。首位と2打差を追いかけて、3位タイからスタートした全はこの日、最終組1つ前からティオフし、序盤からバンカーにつかまるなどのピンチを難なく凌ぐと、前半は2つのバーディを奪って首位を捕らえた。後半の15番(パー5)では、残り100ヤードの3打目をピン側約80センチにつけバーディ。中盤から、追い上げる同郷の先輩ヤング・キムに並ばれると、勝負はプレーオフへと持ち越された。
プレーオフ1ホール目は、2打目をピンまで約11メートルのところにグリーンオンさせると、「入れるというよりは寄せることを考えていた」と2パットで切り抜けパーセーブ。対してヤング・キムは約1.5メートルのパーパットを外して、ミジョンが逆転で優勝を飾った。この優勝にミジョンは「ホッとする優勝でした」と心情を吐露。自己最速となるシーズン序盤での初勝利に「(毎年シーズン序盤は)今シーズンはどうだろう、勝てるだろうか?と思ってしまうので、早々に1勝できて良かった」という安堵の気持ちだ。「大会初日は優勝を狙っていたわけでもなく、自分のプレーができれば思っていた」と、淡々とスコアを重ねて、勝機を呼び込んだ。
「今日は大きな気持ちの変化もなくプレーできた。初日は16番でのOBのあと引きずったが、18番のバーディで『まだやれる』と切り替えられました。それが今日の最終日まで気持ちをキープできた理由だと思います」。目標とする永久シード獲得まであと8勝と迫る。通算30勝に向けてまたひとつ前進した。