【WORLD】ディッキーの死と黒人選手の活躍の場
2002年 WGC NECインビテーショナル
期間:08/22〜08/25 場所:サハリーCC(ワシントン州)
コースレコード63をマークしたR.アレンビーが首位タイへ急浮上!
風もほとんどなく快晴に恵まれた2日目はオーストラリアのロバート・アレンビーが初日の2アンダーから一気に8打伸ばし、トータル10アンダーへ。アレンビーがマークした63はサハリーCCのニューコースレコードである。今日6打伸ばし65で回ったスティーブ・ローリーもトータル10アンダーで首位タイに立った。
前半を2バーディ、1ボギーとしたアレンビーは、後半に入ると11番ホールでイーグル。13番から16番は4連続バーディを取り、18番ホールもバーディ。「コースはスコアを伸ばしやすい状態だった。グリーンはソフトすぎるとは言わないけど、ほどよくソフト。今日のベストショットは何といっても11番のセカンドだね。木をかわすのが難しく、2Iか3Iか迷ったんだけど、2Iでは木の上を越えられないと思い、3Iで打ったらうまく上を越していけた」と語るアレンビーは、自ら"強心臓"を自認する選手。今大会はビッグトーナメントであるだけに、アレンビーは明日以降も快進撃を見せそうだ。
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アレンビーと並び首位タイに立ったスティーブ・ローリーは前半5バーディ、ノーボギーで一気に5打を伸ばしたものの、後半は11番、12番の連続ボギーで流れが止まるかに見えた。しかし、15番、16番で盛り返し、今日6アンダー65の好スコアをマークした。「ラウンド中、何度か(外見で)ジョン・デーリーに間違えられた。(名前で)ポール・ローリーにも間違えられたよ」と冗談で混じりで語ったローリー。今年のミルウォーキーオープンでパターを変えて以来、好調さを保っている。
単独3位にはレティーフ・グーセン、単独4位には若手のジャスティン・ローズ、単独5位にはフィル・ミケルソン。期待のタイガー・ウッズは4バーディ、3ボギーで今日1アンダー70、トータル4アンダー17位タイで2日目を終了した。「グリーンは相変わらずとても柔らかいからピンをデッドに狙える。だから、みんなロースコアを出してくるね。ただ、ピンが左右のどちらかに寄っているときは、ピンからエッジまでの距離が短い側を狙うとボギーになりやすい。ピンをデッドに狙うにしても注意しないとね」と語るタイガーは、今週は家族や友人、それに美しい恋人も伴っており、「楽しく過ごしているよ」と笑顔を見せていた。
初日に首位に立ち、今日は最終組で回った伊沢利光は、1番ホールで右の林、2番ホールで左の林、3番ホールで左のラフへ入れるなど出だしからティショットが乱れ気味。ボギー、バーディ、ボギーで発進後はずっと我慢のゴルフでパーを拾っていたが、16番でボギー。しかし、18番はバーディで締めくくり、今日2オーバー73、トータル4アンダー17位タイで2日目を終えた。「特別、何も変えてないんだけど、ちょっとしたタイミングの違いでしょうか」と語った伊沢は、それでも「明日ね」とまだまだ希望を捨ててはいない。
丸山茂樹は4バーディ、5ボギーと出入りの激しい展開で今日1オーバー72、トータル1アンダー34位タイと順位を下げた。「(ラウンドのペースが)遅くてイライラしてしまった。自分のゴルフは全体的に悪くないけど、パターがねえ‥‥。上に行く選手は(パットが)ボコボコ入ってるもん。でも最後はバーディ取ったからね。明日はがんばるよ!」。ちなみに丸山、マイク・ウィア、ホセ・コサレスのスリーサムの1ラウンド所要時間は約4時間50分。確かにペースは遅かった。
佐藤信人は今日も波に乗れず、今日5オーバー76、トータル8オーバー71位タイ。「ショットも悪いけど、負けず劣らずパットも悪い。調子が悪いからフェアウエイがよけいに狭く見えて、悪循環になってしまった」と語る佐藤は、「少しでも調子が上がれば気分も良くなるから土日にがんばります」と、なんとか気を取り直していた。
明日の第3ラウンドは、佐藤信人がスコット・ホーク、イエスパー・パーネビックとともに午前9時50分から10番スタート。丸山茂樹はニクラス・ファス、セルヒオ・ガルシアとともに午前8時10分から1番スタート。伊沢利光はクレッグ・パークス、クリス・ディマルコとともに午前9時10分から1番スタートとなっている。
レポート&写真:BEYONDSHIP