昨シーズンからの好調を維持。勢いにのって序盤戦を戦い抜きたい上田桃子

昨年の「ミズノクラシック」で4年ぶりの米ツアー優勝を飾った上田桃子。その影で、大会当週に三重県にある開催コースまでわざわざ足を運んで熱血指導を行った谷口徹の話は有名だ。このシーズンオフも、上田はその谷口らと合宿を行い、多くの刺激を受けたという。

「私としては（谷口さんと）良い勝負ができたと思います」と、ラウンド中心となった宮崎での10日間を満足げに振り返った上田。今オフ、まずはけがしない体作りを意識したという上田は、本格的な技術練習は1月に入ってから。それでも「去年の（最後の方の）良い流れでプレーしたいと思って、（その通り）良い状態で来ていると思います」と自信深げだ。

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今年からアイアンをレガシーブラックへと変更した。09年まで使っていたXツアーアイアンからいったんは溝規制の関係でレガシーアイアンに変えたが、今回多少のカスタマイズを施したレガシーブラックへと再チェンジ。「やっと自分の好きな顔に戻った」だけでなく、コンパクトなヘッドで抜けが良くなり、「海外でよりいいのかな」と米ツアーで戦う上で強力な武器となりそうだ。

そんな上田だからこそ、「年間5勝」と目標も壮大だ。この5勝というのは、上田が日本ツアーで賞金女王となった07年の勝利数と同じ数。「でも」と上田。「自分の中でメジャーは3勝分くらいの価値があると思うし、米ツアーは2勝分くらいある。5勝分の達成感が味わえたらいいですね」と、そのこだわりは数字よりも中身に重きが置かれているようだ。

「オフにベストは尽くせたと思うけど、シーズン通して自分の目標をクリアできれば良いオフだったと言えると思う。今週からは、自分らしさを出してプレーするのが目標ですね」。目の前のもやもやが少しずつ晴れてきたかのような印象を抱かせる今年の上田。灼熱（しゃくねつ）のタイから続く3連戦で、勢いに乗りたいところだ。（タイ・チョンブリ／今岡涼太）