【WORLD】L.ウーストハイゼンのリベンジ/マスターズプレビュー
Golf World(2013年4月8日号)texted by Tim Rosafort
ルイ・ウーストハイゼンの競技者たる真実は、南アフリカの男たちと共にいる時に見えてくる。
南アのツアープロが南フロリダで集まる時は、大抵パームビーチガーデンズのオールドパームGCにあるルイ・ウーストハイゼンの家だ。彼らはそこでBrrai(アフリカのバーベキュー)をする。先月の「ザ・ホンダクラシック」の週、ウーストハイゼンはグリルの担当で、仲間たちは食欲旺盛に待ち構えるといった具合だった。
「プレジデンツカップ」のインターナショナルチームのメンバーの半分近くが、その晩にウーストハイゼンの家にいた。そして世界ランク6位のウーストハイゼンを筆頭に、メンバーのうち8人が「マスターズ」出場を控えており、ゲーリー・プレーヤーが、最後にメジャーで優勝してから35周年となる年の優勝を狙っている。グリーンジャケットを目指して(マスターズで)プレーする選手が、南アフリカ以上に多い国はアメリカだけだ。
ウーストハイゼンは、世界ランキングにおいても、昨年のマスターズ2位という結果においても、そしてゴルフスイングにおいても母国の期待を一番に集めている。(ゲーリー)プレーヤーは、現役当時メジャー9勝。アーニー・エルスは、去年の夏、「全英オープン」でメジャー4勝目を飾り、今年のマスターズ出場権を勝ち取った。そしてエルスは、そのウーストハイゼンがメジャーで6、7勝はすると予測している。
「ルイは世界No.1になるタイプのプレーヤーだ」とエルスはフロリダスイングの時にコメントした。「それだけの才能がある」。
静かなる男ウーストハイゼンは、南ア勢の中だけでなく、世界中の選手たちの中にあっても尊敬を集めている。しかし、彼の控えめなところは、海外勢を煙に巻くこともできるのだ。コース外での彼は、仲間といても他の人間のように競争意識が高い。それがバーベキューの肉を漬けることであろうと、オールドパームの練習場の後ろの池で一番大きな魚を釣り上げるかということであろうと、ホームコースでのラウンドであろうと、メジャー制覇への道であろうと関係ないのだ。
バーベキューに招待し、ビールを振る舞い、そしてホンダクラシックの期間中にチャール・シュワルツェルをはめたような悪ふざけも考える。シュワルツェルはその週にウーストハイゼンの自宅に滞在していたが、プロアマ当日の朝に目覚めると、ゴルフバッグの中身が玄関先にばら撒かれていた。これはウーストハイゼンともう一人滞在していたリチャード・スターンのいたずらだったらしい。