パワーランキング:ツアー選手権byコカ・コーラ
By Rob Bolton, PGATOUR.COM
PGAツアーの2013-14シーズンが終わりを迎える。注目は「ツアー選手権byコカ・コーラ」で優勝し、8度目のフェデックスカップを誰が獲得するのかということ。もしイーストレイクGCで開催されるこの大会のチャンピオンが、フェデックスカップ・ランキングの上位5人から誕生したら、自動的にその選手がフェデックスカップの覇者となる。つまり、1,000万ドルのボーナスを含む巨額の1,144万ドルを獲得する日となるのだ。これで、全てというわけ。
アトランタで行われるこのエリートフィールドに入るというだけで、出場資格のある30名(プレーするのは29人)は、既に来季の最初のメジャー3戦と「WGCキャデラック選手権」の出場権を獲得。今大会では予選落ちを気にすることもなく、昨年の出場者を苦しめたコースに挑むことになる。
昨年の平均スコアが69.383だったことで、イーストレイクGCはパー70のコースではツアー2位の易しいコースとなった。この平均スコアは2008年大会に先駆け、ベント芝をミニヴェルデ・バミューダ芝に張り替えてからは最低。グリーンの大きさは平均約570平方メートルで、速くなることが予測される。またイン、アウトともパー35の設定で、長さは7,307ヤードにまで延ばすことができる。
昨年の平均パーオン率は過去6年間で最高となる69.12%、一方でプロキシミティ(ピンまでの平均距離)はこの6年間で最低の約10.7メートルだった。そんな中、昨年、通算13アンダーの267で優勝したヘンリック・ステンソンは、新グリーンで新たな基準を打ち立てた。ストロークス・ゲインド・パッティングでは2位となり、パーオン率とオールラウンドではトップタイの成績を残したのだ。
平均スコアが大会最高となる70.223を記録した3日目が雨に見舞われたことはさておき、昨年は、母なる自然がこのコースに味方することはなかった。今週は、週の前半こそ天気が荒れる可能性があるが、徐々に降水確率は落ちるものの、土曜まで雷雨が降る可能性はある。30度近い気温と湿気も脅威。日曜は、心地良い天気になるものの風が強くなることもあり得るだろう。
パワーランキング:
1位:ロリー・マキロイ
2度の4パットにも関わらず「BMW選手権」では8位タイとなりシーズン11度目のトップ10を記録。唯一出場した2012年大会では10位タイとなった。
2位:ジム・フューリック
フェデックスカップ獲得を決めた2010年大会の勝利がフューリックにとってどのツアーにおいても最後の優勝。「BMW選手権」の4位タイは、ここ最近の7戦で5度目のトップ10となった。
3位:リッキー・ファウラー
「BMW選手権」の4位タイは、ここ最近の8戦で7度目のトップ10。その間、ストロークス・ゲインド・パッティングは100スポットアップし42位タイまで躍進した。
4位:ビリー・ホーシェル
自信と好調なパッティングがシナジーの典型。TPCボストンでは2位タイに脱落したが、「BMW選手権」で優勝した。昨年のこの大会は7位タイだった。
5位:ジョーダン・スピース
「BMW選手権」で初日トップタイとなり最終的に8位タイになったことでスランプから脱出。初出場となった昨年のこの大会では2位タイとなった。
6位:バッバ・ワトソン
「BMW選手権」では3日連続で「66」をマークし単独2位。ショットのストロークス・ゲインドでトップとなった。昨年大会は5位タイ。
7位:ビル・ハース
2011年のこの大会に初出場で初優勝。同時にフェデックスカップも獲得した。ここ4試合の最低成績は「BMW選手権」の16位タイ。直近16ラウンド中、15ラウンドでアンダーパーを記録している。
8位:ジャスティン・ローズ
ステディなプレーをしているが、他選手と比べてスコアメイクしていない。ここ2年間の本大会は2012年が単独2位、2013年は単独6位だった。
9位:アダム・スコット
2006年大会覇者だが、新しいグリーンになってからは4度の大会でトップ10に1度しか入っていない。ここ9試合では、「ドイツバンク選手権」の16位タイが最低。
10位:セルヒオ・ガルシア
「BMW選手権」の17番ホールの大崩れで勝機を逸したが、3日目の「72」で第2ラウンドのリードを台無しにした。昨年の本大会は9位タイ。
11位:ライアン・パーマー
74位タイでMDFとなった「ザ・バークレイズ」は例外。それ以外の直近3試合では2度のトップ5と16位タイに入った。「BMW選手権」では、パー4のスコアでトップ。
12位:マーティン・カイマー
本大会初出場。「ドイツバンク選手権」で7位タイとなり、パーオン率で2位タイとなった「BMW選手権」では16位タイだった。
13位:ジェフ・オギルビー
同郷のジョン・センデンとともにポイントランク30位以下から最終戦出場を決めた。この大会は出場5回全てでトップ20入りしている。
14位:ジミー・ウォーカー
シーズンの大半でフェデックスカップ・ランキングをリードしたが、初登場となるこの大会は6位で出場。直近2試合は9位タイ、20位タイ。
15位:ザック・ジョンソン
バミューダ芝になる前の2007年大会でコースレコードの「60」をマークした他、昨年大会では7位タイ。しかし、ここ6試合でトップ15入りがない。
16位:ウェブ・シンプソン
この大会は2012年に5位タイ、2013年は4位となった。2013年は新グリーンで非公式ながらコース記録の「63」をマーク。
17位:モーガン・ホフマン
初出場。プレーオフ3戦を次戦への出場圏外でスタートした。「BMW選手権」では決勝ラウンドで「62」「63」の「125」で締めくくりツアーのシーズン最少スコアを記録した。
18位:ゲーリー・ウッドランド
プレーオフは、ここまで13位タイ、29位タイ、23位タイと安定している。2年連続でのランキング30位外から最終戦出場となった。
19位:ハンター・メイハン
「ザ・バークレイズ」で勝利しライダーカップのメンバー入り。しかし直近2試合は64位、59位タイと低迷した。
20位:マット・クーチャー
トップ10入り11回はツアートップタイだが、キャディの妻が亡くなってからの2試合は29位タイ、46位タイだった。本大会は4試合中3回、20位以下となっている。
21位:松山英樹
プロキシミティで4位となった「BMW選手権」で20位タイとなったことで出場。優勝した「ザ・メモリアルトーナメント」以降、トップ10がない。
22位:ジョン・センデン
トップ30に入っていたことでそこまで気合が入っていなかったようだが、プレーオフ3戦全てで各ラウンドともオーバーパーを叩かずトップ25以内に入った。
23位:クリス・カーク
今大会初出場。「ドイツバンク選手権」で優勝したが、ここ9戦ではそれ以外1度しかトップ25入りしていない。
24位:ジェイソン・デイ
プレーオフ最初の2戦でトップ10入りした唯一の選手となったが、「BMW選手権」では背中の故障で棄権した。
25位:キャメロン・トリンゲール
初出場。「ザ・バークレイズ」で2位タイとなってから「BMW選手権」決勝2日間でそれぞれ「68」を記録する間は、6ラウンド連続でパーかオーバーパー。
26位:ラッセル・ヘンリー
本大会は初登場で侮れない存在。「ドイツバンク選手権」の2位タイが、ここ11戦で唯一のトップ25入り。
27位:パトリック・リード
初登場。「ドイツバンク選手権」3日目に「82」を叩くと、「BMW選手権」初日に「77」を記録した。しかし最終日は「67」でラウンドした。
28位:ブレンドン・トッド
ジョージア大出身のトッドは、ここ6試合不調。どの試合も初出場だったが、それは今大会でも同じだ。
29位:ケビン・ナ
「ドイツバンク選手権」で予選落ちし「BMW選手権」では46位タイ。2010年のこの大会では17位タイとなっている。
30位:ダスティン・ジョンソン
不参加。プレーオフスタート時点でランク6位だったが、試合には出場せず14位、22位、30位と順位を落とした。31位とは13.614ポイント差だった。