誰が迫ろうが関係ない! 自信に満ちるマキロイ
By Brian Wacker, PGATOUR.COM
今シーズンの「全米プロゴルフ選手権」と「全英オープン」の3日目を終えた時点での状況は、とても似ている。
イーグルで締めたかバーディだったかの違いはあるが、ロリー・マキロイは、2位のベルント・ウィスバーガーに1打差をつける単独首位で、バルハラでの最終日を迎える。
あとは、ホイレイクと同じように優勝で終われるかどうかだ。ソフトで水浸しという難しいコンディションでも「67」で回ったマキロイは、メジャー2連勝、3戦連続優勝を手に入れられる位置にいる。
マキロイは3日目について「思っていたよりも難しかった」と振り返る。「ピンの位置が難しくなっていたし、首位だったから、追う立場よりも自由にプレーできなかったのかもしれない。でも、結果には満足している。ベストな状態とは言えない中で『67』を出せて本当に嬉しいよ」と語った。
優勝という結果を出せば、これを超える喜びを得られるだろう。
3日目を終えた時点での2位との差は、過去優勝したメジャー3大会と比べると微々たるものだ。だが、好調のドライバーと、安定感のあるパッティングで勢いに乗る25歳にとっては、大した問題ではなさそうだ。
今大会のドライバーの飛距離で2位につけているマキロイは、土曜日も何ホールかで315ヤードを超えるロケット砲をかっ飛ばした。皮肉なことに327ヤードを飛ばした17番は、終盤4ホールで唯一バーディを取れなかったホールとなったが…。だが、大したことではない。今大会では最多タイとなる18バーディを記録しているのだから。
本人も語ったように、ベストな状態でなくとも好スコアを残せているという事実が、いかに今のマキロイが快適にプレーできているかを物語っている。
4番ホールではティショットを池に打ち込みドロップを必要としたが、パーで切り抜けた。
その後の3ホールで、2バーディを奪取。パー3の8番ではグリーンを外し、約1.8メートルのパットを決められずボギーをたたいたが、パー5の10番でバーディを取り返し、持ち直すことに成功した。
12番ではラフから難しいショットを打たねばならずスコアを落としたが、それで崩れるようなマキロイではない。残り6ホールで3アンダーとし、ホールアウトした。
「もっと悪い結果になっていたかもしれない」。マキロイは「できる限りのことをしたつもり。本当に良いプレーができていると思う」と続けた。
自信にあふれるマキロイだが、迫り来る存在を考えれば、メジャー4勝目は簡単に手に入るとは言えない。
今シーズンのメジャー3戦すべてでトップ5入りした唯一の選手で、「全英オープン」をマキロイと最終組で争ったリッキー・ファウラーが2打差に迫っている。ファウラーは最終組の一組前で最終日をプレーする。
ファウラーの同組は、通算10アンダーの4位タイにジェイソン・デイと並んでいるメジャー5勝のフィル・ミケルソンだ。
その1打差に、2010年の「全英オープン」を優勝したルイ・ウーストハイゼン、2013年の年間王者ヘンリック・ステンソンが名を連ねる。
強豪に包囲されたマキロイだが、堅調な今の状態からすれば、大きな問題にはならないだろう。本人の言葉からも、それは見て取れる。
「本当に自信を持ってプレーできている感じがするんだ。リーダーボードに誰の名前があろうとも、関係ない」。