速報:ウェイストマネジメント フェニックスオープン 3日目
アリゾナ州スコッツデール
フィル・ミケルソンは土曜日の「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」で、歴代最多の来場者から最大の歓声を受けた。
ミケルソンはパー3の16番、ホールインワンまであと少しだった。2万人の熱狂的なファンで埋め尽くされたスタジアムホールで、9番アイアンから放たれショットは、ピン横1フィートにつけバーディ。
「奇妙なことなんだけど、172ヤードは私の場合、9番アイアンで打つことはとても難しいと思う。だけどすぐに、5ヤード短い167ヤードならいけると頭に浮かんだんだ。16番ホールではいつもより多くアドレナリンがでるから、おのずとボールも少しだけ遠くまで行くんだね」とミケルソンは言った。
「167ヤードショットを良い感じで打とうとしただけなんだ。9番アイアンから放たれたボールは上空からピンへ向かった。何度もこのコースをプレーして、そしてあのホールも何年もプレーしているから、身体がどうすべきか、そしてどう調整すればいちばん良いのかわかっているんだ。そして、今日はそれが確かにできた」とミケルソンは言った。
ファンに親しまれているTPCスコッツデール。土曜日、3日目の来場人数は17万9022人で、昨年記録した17万3210人を上回った。現在まで合計46万7030人。2008年の来場者記録の53万8356 人を破りそうなところまで来ている。
ミケルソンは終盤4つのホールを連続バーディ、終盤6ホールで5つバーディとし、通算7アンダーの「64」。フェデックスカップのチャンピオン、ブラント・スネデカーに6打差をつけている。
ミケルソンは「スネデカーの出来が素晴らしいことは知っている。パターで調子を上げているのもよく知っている。どんなところからでもバーディを奪うことが出来る。明日もスコアを伸ばしてくるだろうね。願わくば、僕もこのままのペースを保ちたいね」と語った。
42歳、かつてのアリゾナ州立大学のスターは、初日「60」、2日目「65」と両日とも首位に立った。彼は54ホール時点での米ツアー史上最高記録に達することができなかったが、2001年にマーク・カルカベッキアによって記録された大会記録には並んだ。
1996年、2005年に優勝したときも24番目の組で登場していた。ミケルソンは、3勝している「マスターズ」で2度目の勝利を手にした2006年に、13打差をつけて圧勝した「ベルサウスクラシック」以来となる完全優勝に向けて明日にのぞむ。
「私にとっては、完全優勝が大切なことじゃない。今は3日目であって、4日目はもっと大事な闘いなんだ」とミケルソンは言った。
「このトーナメントで勝つことが重要なんだ。なぜなら、自分のキャリアにとってこの大会に勝つことがとても大きな意味を持つから。優勝経験者として戻ってきて、この地での勝つことにとても大きな意味があるんだ。私と妻のエイミーにとっては、出会った場所であり、上の子2人もここで生まれたし、大学に通っていた。特別な場所なんだ」。
彼は、アーノルド・パーマー、ジーン・リトラー、カルカベッキアの3人によるトーナメント記録である3度の優勝に並んでいる。ミケルソンが前回優勝したのは、米ツアー通算40勝目となる51週間前のベブル・ビーチでのことだ。
レフティは序盤12ホールで2アンダー。パー4の1番で20フィート、パー4の4番で25フィートのパットを決めバーディ。パー5の13番とパー5の15番では、グリーン横のバンカーからうまくピンへ寄せてバーディ。続く16番では、短いパットを決め、17番では337ヤード地点からチップショットを2フィートのところへ近づけバーディ。
「ショートゲームは私に勢いを与えてくれた。13番と15番のバンカーショットは17番でのチップショット同様に素晴らしかった」とミケルソンは言った。
18番ホール、3番ウッドで左の池に入れてしまい、ダブルボギーとなる6打を叩いてから1日後。ミケルソンのティショットは池を越え、観客席近くに落ちた。フリードロップし、15フィートのところへ寄せパットした。
「昨日とは少し違う作戦でいった」とミケルソンは言った。
スネデカーは「65」で18アンダーとした。彼は月曜日のトーレパインズ、タイガーウッズに4打差とされ、霧で遅延の出た大会で2位タイだった。
「フィルは本当に信じられないプレーをしている。いつもより早い段階で、積極的にピンを狙い、パットも早めに入れなければならないだろう。いつもよりアグレッシブにならないといけない」とスネデカーは言った。
パドレイグ・ハリントンとライアン・ムーアは16アンダーの3位タイ。この大会、初出場となったハリントンは「63」、ムーアは「65」の成績だった。
ハリントンは、2008年に「全英オープン」と「全米プロゴルフ選手権」で連勝して以来、米ツアーで勝っていない。2010年のアジアンツアーの「ジョホールオープン」が最後の勝利である。
「いい位置につけているよ」とハリントンは言った。
16番、41歳のアイルランド出身は、観客席の中にフットボールを蹴りこんだ。そのボールはウィルソン社製のスーパーボウル公式ボールなのだが、ウィルソンは彼の契約メーカーでもある。彼は最初の1個をフィールドコールのスタイルで、そして次は自分の先にあるグリーンに向けて蹴ったのだ。
「間違いなく、最初の方は失敗したくなかったんだ。空高くそして距離を出したいなと思っていた。4つのうち最初の3つは少しひっかけているのがわかった。だからそのあとの最後のボールは、良い感触でスタンドに蹴ることができた。実際、すべてをクリアすることができたよ」ハリントンは言った。
観衆が「オーレ!オーレ!」と繰り返している中、ハリントンの15フィートのバーディパットは4フィート行き過ぎ、戻りのパットを決めパーセーブ。
「終盤の3、4ホールはアドレナリンが吹き出した。実に、とても興奮した」とハリントンは言った。