ヒョンソンは8位から陥落「ここは僕のドリームだから…」
ハワイ州にあるワイアラエCCで行われた米国男子ツアー「ソニーオープンinハワイ」最終日、通算10アンダーの8位タイからスタートしたキム・ヒョンソン(韓国)は、3バーディ、5ボギーの「72」とスコアを落として30位タイ。次戦の出場権が得られるトップ10入りを狙ったが、その思いは果たせなかった。
昨年も似たような状況だった。3日目を終えて首位と6打差の27位タイ。だが、最終日は「74」と崩れて、65位タイに唇を噛んだ。今年は首位と6打差は同じながら、8位と“圏内”からスタートした。
だが、出だしからつまずいた。「朝、練習グリーンが昨日より速かった」という感触でスタートしたが、1番でグリーン右手前カラーから19ydをパターで打つと2mもショートした。「ん?」と思って調整した2番では、ピン上15mから今度は3m近くオーバー。「びっくり。それで全然合わなくなった」。
ヒョンソンは言う。「日本の試合なら、結果はあとの問題だと考える。でも、ここ(米ツアー)は僕のドリームだから。ここでは、結果が頭の中にある」。
チェ・キョンジュ、Y.E.ヤンら先輩たち、ベ・サンムンやノ・スンヨルといった先に米ツアーに乗り込んだ後輩たちと練習ラウンドをともにしても「あまり(スコアは)変わらない」。だが、いざ本戦になると「昔からの目標だったから、ちょっとグリップが…」と力が入る。「ちょっとずつ経験して良くなっているけど…、次のチャンスがあれば頑張ります」。
今年は韓国で初開催となる「プレジデンツカップ」が控え、来年はオリンピックも開催される。現在、韓国人選手としての世界ランクは上から3番目。「それも頭の中にある」。この舞台は、得られるものがあまりに大きく見えてしまう。
今年の目標は日本ツアーの賞金王だ。「賞金ランク2位は誰の頭にも残らない。僕は韓国ツアーで2位もあるし、日本でも2位がある。もう2位はイヤ」。2015年に向けて英気を養おうと昨年末は休みを取ったつもりだったが、逆にスポンサーや関係者につかまってしまい「人生で一番忙しかった」と苦笑いした。
「トレーニング(をする時間)が欲しいです」と言うが、それ以上に欲しいのは世界ランキングのポイントだ。それに向けて、スポンサーのヒュンダイ経由でPGAツアーと欧州ツアーのトーナメントに掛け合ってもらっているところだという。
決まっているところは?「まだ分からないです」。ファーマーズは?「難しいみたいです」じゃあ、ホンダは?「それは、ダメよ、ダメダメ!」さすがに同じ車メーカーはまずかったか。(ハワイ州ホノルル/今岡涼太)