開幕前日はコース内の練習場で調整した久常涼

◇米国男子◇バレロテキサスオープン 事前情報(3日)◇TPCサンアントニオ オークスコース（テキサス州）◇7438yd（パー72）

オープンウィークにした前週、久常涼はひと足先に夢舞台の会場を訪れた。11日（木）に開幕する「マスターズ」の会場、ジョージア州のオーガスタナショナルGC。初出場の今季メジャー初戦を前に、2日間にわたってコースをチェックしてきた。

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あいにくの大雨だった初日を経て、2日目に一面の鮮やかな緑を目に焼き付けた。「本当にすごくキレイな良いコース。そう“片づけちゃう”のも失礼だと思いますけど…」。ハウスキャディを伴った事前ラウンドでは「スコアが出るようなイメージが全然作れなかった。行ってみるとすごく傾斜が強いし、テレビで見ているのとは違って難しい」。フェアウェイやグリーンの向きに適した弾道が求められ続ける18ホールに、素直に面食らうことが多かった。

幼い頃から、未明に起床して画面越しに見ていた景色。21歳の心はときめくばかりで、クラブハウスのグッズショップもしっかり散策し、「緑色のキャディバッグ、渋かったから買っちゃいました」。いつかプライベートで使う日が来るのも楽しみで仕方ない。

マスターズを翌週に控える

オーガスタでの戦いは普段とはケタ違いに注目される。気合いが入るのは当然とはいえ、久常は長いシーズンの大切な1試合としても向き合っている。「マスターズも大事ですけど、今週も僕にとっては大事なので。毎試合ポイントを少しでも稼いでいかないといけない」

DPワールドツアー（欧州ツアー）から乗り込んできたPGAツアーでのルーキーイヤー。年間レースのフェデックスカップポイントランキングは現在102位で、長年憧れてきた大会であっても、シード確保のための貴重なチャンスと言える。

33位だった「バルスパー選手権」以来の出場ゲーム、マスターズの“前哨戦”でもある今大会も同じだけモチベーションが高い。「打つ位置が絞られているすごくタイトなコース。その辺が難しいな、というのが最初の印象です。変わらず頑張りたい」と全力を注ぎ込む。（テキサス州サンアントニオ／桂川洋一）