思い出深いノースカロライナ州での全米女子オープンに臨む

◇海外女子メジャー◇全米女子オープン presented by プロメディカ 事前（31日）◇パインニードルズ・ロッジ&GC(ノースカロライナ州)◇6638yd（パー71）

ミッシェル・ウィ・ウェストにとって、ゴルフ人生で最高ともいえる瞬間の記憶は残っていないという。今大会の会場からも目と鼻の先にあるパインハーストNo.2で開催された2014年「全米女子オープン」でキャリア唯一のメジャー優勝を飾った。「前を通ると『ああ、カッコいいゴルフ場だな』って思うんです。でも、（優勝のことは）全然覚えていないんです。その週は記憶がないんです」と繰り返す。

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無我夢中でつかんだビッグタイトルは、大きな決断を後押しした。結婚、出産を経て一度は戻ろうとしたツアーの第一線から、今大会を最後に退く。カリフォルニア州ペブルビーチGLで行われる23年大会を除いて、今後トーナメントに出場する予定はない。

パッティングスタイルの変遷も話題を呼んだ

「（全米女子オープンは）ゴルフを始めたときから勝ちたかった試合で、私にとって全て。2014年に優勝していなかったら、私はまだ絶対に引退しないで、優勝するためにプレーすると思う」。将来的な復帰の可能性を否定はしていないものの、引退（retire）の表現に決意をにじませた。

「確かに浮き沈みの激しいキャリアを歩んできたけど、後悔はない。自分自身をとても誇りに思っている。この最後の一週間を自分へのご褒美として楽しみますよ」。晴れやかな表情とともに終止符を打つ。（ノースカロライナ州サザンパインズ／亀山泰宏）