2016年 スタジオアリス女子オープン

ピンとカップに挟まったボールはどうする?鬼頭桜、イーグルが失格に暗転

2016/04/09 18:15
決勝ラウンドに進んだと思われた鬼頭桜だが、まさかの悲劇が待っていた

国内女子ツアー「スタジオアリス女子オープン」2日目、プロ3年目の21歳・鬼頭桜が、初日のスタートホールでピンとカップの間に挟まって完全には沈んでいなかったボールをカップインとみなしていたとして、ラウンド終了後に失格の裁定を下された。

初日を5アンダーの2位で発進。2日目は4ボギーと崩れながら、通算1アンダーの23位タイで予選通過を決めたかと思われたが、まさかの“悲劇”が待ち受けていた。

問題となったのは、初日のスタートホールの10番(パー5)で20ydの3打目からチップインイーグルを記録していた場面だ。ゴルフ規則『17-4』では、ボールがすべてカップ面の下に沈み切らなければカップインと認められない。ゴールの中にボールのすべてが入らないと、得点にならないサッカーと同じだ。

鬼頭のボールはカップとピンの間に挟まったまま底に落ちず、ボールの一部がカップ面より上に出ていた。本来はピンを抜いたり揺らしたりしてボールを沈め、カップインの状態にしなければならない。

しかし、鬼頭はそのままボールをピックアップし、次の11番の1打目を打った。このため、ホールアウトせず次のホールに進んだとみなされ、規則『3-2』に基づいて失格となった。

2日目の朝になり、現地でその場面を観戦していたというギャラリーから日本女子プロゴルフ協会に「違反ではないか」との電話があり、2日目のラウンドを終えた鬼頭に確認。本人が認めた。

自身の今季初戦だった鬼頭は「ギャラリーからもボールが見えていたということになりますよね。失格が悔しいというよりも、自分が(規則を)知らなかったことが悔しい。これまで(この規則について)あまり気にしたことがなかったので…」と答え、固い表情でコースを後にした。(兵庫県三木市/塚田達也)

■ ゴルフ規則17-4 旗竿に寄りかかっている球

プレーヤーの球がホールの中の旗竿に寄りかかって止まっていてホールに入っていない場合、プレーヤーかプレーヤーの許可した人が、その旗竿を動かすか取り除くことができる。その際に球がホールに落ち込んだ場合、プレーヤーの球は最後のストロークでホールに入ったものとみなされる。

■ ゴルフ規則3-2 ホールアウトの不履行

ホールアウトしなかったホールがあり、その誤りを競技者が次のティーインググラウンドからストロークをする前に(ラウンドの最終ホールでは、そのパッティンググリーンを離れる前に)訂正しなかったときは、その競技者は競技失格となる。

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