今季のミーティング委員長（男子でいう選手会長）を務める吉田弓美子は、先週の「ゴルフ5レディス」で今シーズン3勝目をマーク。賞金ランキングでも2位に浮上し、首位の森田理香子との差も2,200万円ほどに詰まってきた。

だが、賞金女王の可能性について聞かれると「すぐ下に行きますよ」と吉田は恥ずかしそうに謙遜する。「親とも笑っていたんですよ。賞金女王・吉田弓美子っていうのは、本当に似合わないなって（苦笑）」

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先日、自分のスイングを見るためにインターネットの動画サイトを眺めていたという吉田。次々に関連動画を辿っていくと、たどり着いたのは最終戦「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の映像だったという。「女王が決まる瞬間というのをみて、『あ、こうやって決まるんだ』って･･･。すぐその後のゴルフ5で優勝して（ランキング）2位になって、色んな思いは湧き出たけど、でもやっぱり私じゃないなって（笑）」。今シーズン最初に立てた“3ツアーズ出場”という目標だけに、今は集中したいと言う。

同時に、その時印象に残ったのは09年の「大王製紙エリエールレディースオープン」。2位に8打差をつける通算20アンダーで優勝した同い年の有村智恵の優勝シーンだったという。「どこまで行くんだろうって。強さを見せつけられた試合でしたね」。

昨年の「日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯」では有村とのデッドヒートに敗れ、悔し涙を浮かべた吉田。あれから大きな飛躍を果たして、今大会に戻ってきた。「アマチュア時代から目標とする人」という有村へのリベンジは、“似合わない”賞金女王への大きな一歩ともなるだろう。（北海道恵庭市／今岡涼太）