2026年 樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメント

山路晶は初Vで黄金世代60勝目なるか 飛ばし屋が刻む父の言葉「カップをバケツと思え」

2026年 樋口久子三菱電機レディスゴルフトーナメント 2日目 山路晶
山路晶が5年ぶり3度目の最終日最終組で初優勝を狙う(Hiromu Sasaki/Getty Images)

◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント2日目(31日)◇武蔵丘GC(埼玉)◇6690yd(パー72)◇晴れ(観衆5041人)

日本女子ゴルフ界で1998年度生まれは、「黄金世代」と呼ばれる。勝みなみに渋野日向子、原英莉花――。これまで15人の優勝者を輩出し、ツアー最多を誇る世代だ。そこにまた一人、新たな優勝者が加わるかもしれない。宮城県仙台市出身の山路晶。「調子がいいので、楽しくゴルフができている」。7バーディ、1ボギー「66」で回り、首位タイで最終日へと向かう。

今季のドライビングディスタンスは、ツアー5位の250.79ydという飛距離が武器の28歳。「もう歳だから」と笑うものの、ここ3年は250yd台をキープしている。週2回のトレーニングに、柔軟性を保つため毎晩のストレッチも欠かさない。明るくサバサバしたキャラクターの陰には、地道な努力の積み重ねがある。

プロゴルファーの兄・幹を通じて、昨年から東北高時代の先輩が指導する都内のレッスンスタジオに通う。そこで2週前、新たな気づきがあった。もともとスイング時に下半身が先行しすぎる癖があり、「もっと腕を振っていいんだと思った」と体の回転と腕の振りを同調させるイメージに変えたことでショットが好転。この日は2打差5位から出ると、7番では残り135ydの第2打を90cmに寄せるなど、次々にチャンスを演出した。

QTランキング36位の資格で参戦する7シーズン目の戦いは、ここまで年間ポイントランク55位。2020-21年シーズン以来となる、ランク50位までのシード復帰を目指す立場でもある。「もちろん(シードは)取りたいですけど、とりあえず毎日を頑張ろうってやっています」。厳しいツアー生活の中で、くじけそうなときに思い出す父・哲生さんの言葉がある。社会人野球のヤマハで活躍し、現在は東北福祉大で監督を務めている父から、ある日に電話がかかってきた。「大丈夫だよ。“カップをバケツと思え”って(笑)」。ユーモアのある助言は、苦しい時の支えになっている。

3位に入った2021年「ニトリレディス」以来、5年ぶり3度目の最終日最終組。これまであと一歩届かなかった初優勝へ、絶好のチャンスが巡ってきた。もちろん、父の言葉を胸に戦うつもり。「したいです、優勝は」。念願のタイトルを、黄金世代通算60勝目という節目で飾る。(埼玉県飯能市/中村文香)

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