昨季女王・佐久間朱莉が貫く自分との闘い 年間レース佳境も揺るがず初の地元Vへ
◇国内女子◇樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント2日目(31日)◇武蔵丘GC(埼玉)◇6690yd(パー72)◇晴れ(観衆5041人)
最終18番、9mのイーグルトライはわずかにカップに届かなかった。佐久間朱莉は思わず体をそらし、悔しがる。それでもボギーなしで7バーディを奪い、この日ベストスコアとなる「65」。3打差の9位から、通算11アンダーの首位タイまで一気に浮上した。「10アンダーにすることを目標にプレーしたので、そこをクリアできたので良かったと思います」。昨季年間女王はいま、自分自身との闘いに向き合っている。
本大会を含め、今シーズンも残すところ5試合となった。否が応でも年間女王争いへの注目が高まる時期だが、23歳の視線はぶれていない。「残り試合で一つでも勝ちたい」。今季ここまでの3勝に、さらに勝利を積み重ねることだけを見据えている。
前週「マスターズGCレディース」では、年間ポイントレースでトップを独走する桑木志帆が優勝。2位につける佐久間との差は約1079ptに広がった。2年連続の戴冠に向けては厳しい状況だ。桑木不在の本大会を制すれば、その差を200pt縮められるが、本人はそんな計算に捉われない。あくまでも、目の前の試合での勝利だけを狙う。
前週は優勝争いの末の3位。ショットの状態を冷静に振り返れば、悔しさよりも「3位に入れた」という受け止めだった。ただ、今週は手応えが違う。開幕前からスイング時の切り返しで身体が浮かないことを意識して調整を重ね、「ショットがしっかり修正できている」という実感がある。大会2日間のパーオン率は91.67%(33/36)で全体トップ。本来のキレを取り戻し、今季4勝目に向けて好位置につけた。
何より、ここで勝ちたいモチベーションもある。舞台は地元・埼玉。通算7勝を誇る川越市出身の23歳にとって、地元での優勝は成し遂げていない目標のひとつ。埼玉・石坂GCでの「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」で今季を含めて2度の2位に終わった悔しさが胸に残っているという。「声援を力に変えたい。自分がいいプレーをしたら、優勝できると思う」。女王の落ち着いた口調に、自信がのぞいた。(埼玉県飯能市/中村文香)