2026年 大東建託・いい部屋ネットレディス

「苦しかった」時期を乗り越えて…19歳の加藤麗奈が2006年度生まれ初V一番乗り

2026年 大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日 加藤麗奈
初優勝を遂げて喜びの涙を流した加藤麗奈(Atsushi Tomura/Getty Images)

◇国内女子◇大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日(26日)◇ザ・クイーンズヒルGC(福岡)◇6485yd(パー72)◇晴れ(観衆3556人)

優勝争いが佳境を迎えるにつれ、19歳の加藤麗奈の緊張も高まっていった。「接戦でメンタル的にもすごく苦しかった」。最終18番で2mのパーパットを決めて1打差を守り切り、右手を強く握りしめた。「やっと終わったな」。初優勝を実感したあと、張り詰めていた思いが一気に解放された。

じりじりと照りつける日差しのもと、手に汗握る一進一退の攻防が続いた。同組で回る皆吉愛寿香が前半4番(パー3)から猛追し、7番で一度は首位の座を譲った。それでも8番(パー3)、9番(パー5)の連続バーディで再び単独首位で折り返した。しかし後半は「緊張もあって(パットを)打ち切れていなかったのもあった」と失速。13番でボギーを喫し、再び後続に追いつかれた。

それでも「まだチャンスはある。最後まで諦めないでプレーしようと思っていた」と、その後はスコアを落とすことなく5バーディ、1ボギーの「68」。後続を1打差で振り切る通算22アンダーで初の栄冠を手にした。

思い返せば、両親の影響で10歳から始めたゴルフは「別に楽しいとは思ってなかった」という。中学1年からツアー10勝の藤井かすみに師事し、ゴルフへの考えに変化が芽生え始める。「技術というより、試合前でも『麗奈ならできるよ』って励ましてくれるんです」。少しずつ自信に変わっていき、プロへの道を選んだ。

高校3年時に受けた2024年のプロテストに合格し、昨季は下部ステップ・アップ・ツアーで1勝した。でも、上には上がいた。「同期が本当に上手な選手ばっかり。荒木(優奈)さんも入谷(響)さんも優勝されてるし、年齢も1個上と近くて刺激をもらっていた」。今季は同学年の藤本愛菜鳥居さくら福田萌維らも上位争いを続ける一方で、自身は6月「ヨネックスレディス」までの12試合で8度の予選落ちを喫した。調子が上がったと思った矢先の7月「資生堂・JALレディス」では2日目に体調を崩し、体重も1週間で2kg減少。飛距離も10~20yd落ちた。「苦しすぎて(予選を)通っても下位にしか行けなかったので、そこが最近一番つらかったです」と振り返る。

2026年 大東建託・いい部屋ネットレディス 最終日 加藤麗奈
苦しかった時期を乗り越えて (Atsushi Tomura/Getty Images)

それでも「負けたくない」自分がいた。「技術よりもメンタルの部分で、緊張する場面でも気持ちを強く持てるタイプ。そこは(誰よりも)自信があります」。見上げていた同学年のライバルたちよりも先につかんだ初優勝に胸を張った。

兵庫県出身の19歳は「負けず嫌い。それから大雑把。あと周りから言われるのは真面目ですね」とあどけなく笑う。厳しい暑さの中での4日間を終え、「あんまり趣味がなくて何がしたいとかはないんですけど、来週はオープンウィークなんで地元に帰ってゆっくりしたい」と、少しだけ勝利の余韻に浸り次への一歩を踏み出す。(福岡県糸島市/安平賢太郎)

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