プロゴルファー人生で初のガッツポーズ! 永峰咲希が上がり4連続バーディで決めた“新境地V”
◇国内女子◇アクサレディスゴルフトーナメントinMIYAZAKI 最終日(29日)◇UMKCC(宮崎)◇6539yd(パー72)◇晴れ(観衆3909人)
最終18番(パー5)で7mのバーディパットをジャストインで沈めると、永峰咲希が右こぶしを握って笑顔で掲げた。「(申)ジエさんとほぼ同じラインだったから、いい感じで外したら、入れられる。プレーオフになる」。申ジエのバーディトライを前にリードを1打から2打広げたウィニングパット。「半分ぐらい転がって“入る”と思った。ガッツポーズしなきゃ」。どんなにいいバーディを奪っても帽子のツバを右手で触るだけだったプロゴルファーが、プロ13年目で初めてガッツポーズを披露した。
喜びも感激も格別な4勝目だ。トップと3打差で入った後半10番(パー5)で約220ydの2打目を3Wで1.5mにつけるイーグルで反撃開始。パー3の16番グリーンに上がってリーダーボードで申ジエとの“マッチレース状態”を確認した。「ジエさんだけが敵だ」。バーディパットのアドレスに入る際に、近くにいて気になった申を“ちょっとどいて”と左手で移動させてから6mを入れた。
17番は2打目を9Iで1mにつけた。キャリアハイの平均バーディ数が2023年の「3.0882」(40位)というのがウソのよう。永久シードに王手をかけた元世界ランク1位の実力者を上がり4連続バーディでねじ伏せた。サンデーバックナイン「30」は「スコア提出の時に気づいた」という。ゾーンに入っていたのかもしれない。
地元・宮崎開催で、コースは宮崎日大高時代を含めて数えきれないほど回っているのに出場12回で過去最高成績は2017年の11位。なぜか「苦手」なコースで前日から「67」「66」と2日連続で大会自己ベストを更新した。
「両親も(師匠でトップアマの)池田(兼武)先生も、毎年この大会で応援してくれる人たちがみんな、今年は“上手くなったね”と言ってくれた。自分が思っている感覚と、それがマッチしていて」
初優勝は2018年「フジサンケイレディス」、2勝目は20年「日本女子プロ選手権」、3勝目は昨年「資生堂・JALレディス」。理論派の目澤秀憲コーチの下で球筋を「“なんちゃって”でなく本物のフェード」に鍛え込んだ。自分のゴルフに自信を深めた。「“安パイ”ばかりのプレーじゃ勝てない」と「基本的にパットが打てない」という“守りの人”が攻めの領域に踏み込み、初めて2年連続でツアー優勝を手にした。
「こういう勝ち方もできるんだって思えて、自信になります」。宮崎日大高の同級生、田野聖和さんと2021年12月に結婚。ミセスになって、昨年4月には30歳になってゴルフ人生はどんどんピークに近づいている。(宮崎市/加藤裕一)