2013年 VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント

湯原信光 学生アマからの刺激に奮起

2013/08/30 16:21
2日目はあいにくの雨でサスペンデッド。湯原は笑顔でコースを後にした。

福岡県の芥屋ゴルフ倶楽部で開催中の国内男子ツアー「VanaH杯KBCオーガスタゴルフトーナメント」は2日目、降雨によるコースコンディション不良のため、午後1時にサスペンデッドとなった。全選手が第2ラウンドを完了できないまま持ち越しとなったが、56歳の湯原信光が午前中に9ホールをプレーして荒れ模様の天候の中で2つのバーディを奪取。通算3アンダーの暫定10位タイに浮上している。

2002年大会のチャンピオンでもある湯原は今週、今季2試合目のレギュラーツアー参戦。シニアツアーを主戦場とする傍らで、最近は受ける刺激も多いようだ。今年6月、東京国際大ゴルフ部の新監督に就任し、学生の指導にあたっている。この日の相次ぐ中断、再開にも「もう何十年もやっているからしょうがないよ。学生にイライラしているところは見せられないでしょう。うまく感情をコントロールして、イライラしないように自分に言い聞かせていた」と、指導者目線での心持が奏功した。

そして、前週の「関西オープンゴルフ選手権競技」では、近年“師弟”といえる関係である日本アマチャンピオン、大堀裕次郎が9位タイに入る活躍を見せた。「僕の教えじゃなく、本来の彼のポテンシャル」と謙遜するが「あれだけの飛距離を、今まではうまく表現できなかった。関西オープンも自信になっただろうし、日本アマを決勝でも大差で勝てたのが大きかった」と目を細める。

今大会を制すれば、2002年「全日空オープン」を55歳7か月29日で制した尾崎将司の最年長優勝記録を更新する。まだ27ホールしかプレーしていないが、今後接近する恐れのある台風15号の影響で、今大会は短縮競技となる可能性が高い。「そんなことがあったら面白い。みんなひっくり返っちゃうね。でも可能性が無いわけじゃない。そういう楽しみ、姿を学生にも見せられたら」。笑顔の中にも、本気をにじませた。(福岡県糸島市/桂川洋一)

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