C.シュワルツェルは7年ぶりの日本ツアー参戦
静岡県の太平洋クラブ御殿場コースで行われる「三井住友VISA太平洋マスターズ」には、世界中の名だたるトッププロが招待選手として数多く参戦。歴代優勝者を見渡せば、ダレン・クラーク(北アイルランド)、リー・ウェストウッド(イングランド)、グレッグ・ノーマン(オーストラリア)、ホセ・マリア・オラサバル(スペイン)、そしてセベ・バレステロス(スペイン)ら、そうそうたるメンバーの名前が並んでいる。
そして39回目を迎える今大会は、今年のマスターズで逆転優勝を果たした南アフリカ出身のチャール・シュワルツェルが参戦。2004年の「カシオワールドオープン」以来、7年ぶりに来日し「日本にはたくさんの良い記憶、思い出がある。また戻ってくることができてうれしい」と笑顔でコースに立った。
3月の東日本大震災、津波被害やその後の原発事故の影響による“風評被害”は、今も日本国内だけにとどまらない。だが「そのことは来日するにあたって、ネガティブな意見は無かった。災害に見舞われたとき、僕はアメリカにいたけれど、とても悲しい思いだった。日本人選手が悲しみに暮れている姿も見た。自分の目で見る必要があったし、いたたまれない気持ちでいっぱいだ」。サービス精神も旺盛に、この日のプロアマ戦ではドライバーをチャリティオークションに出品。その後のパーティには、なんとマスターズで獲得したグリーンジャケットを羽織って参加した。
シュワルツェルは次週、オーストラリアで行われる「ザ・プレジデンツカップ」に石川遼らとともに世界選抜チームの一員として出場。「緊張というよりも、米国選手をやっつけるのが楽しみだ」と力強い。「素晴らしいコンディション。グリーンも良い。自分に合うコースだと思う。もちろんベストを尽くして、優勝することが目標」。そう言い切った27歳はどんなプレーを見せてくれるだろうか。(静岡県御殿場市/桂川洋一)