「大阪人なんで」プレーファストNO.1の呼び声 安森一貴は初勝利へ1打差に踏みとどまった
◇国内男子◇フォーティネットプレーヤーズカップ 3日目(24日)◇成田ヒルズCC(千葉)◇7105yd(パー71)◇雨(観衆983人)
後悔があるとすれば、番手を1つ下げなかったことだ。首位で迎えた後半16番、安森一貴は左足下がりのラフから打ち上げる2打目を8Iで目の前の土手に当てた。「無理に上げようと思ったらトップしちゃって。9番で打った方がよかった」。4オン1パットのボギーで一歩後退。続く17番(パー3)はティショットのミスから3パットボギーとした。
締めくくりが3連続ボギーでなかったことが、待望の初勝利への希望になる。最終18番は1Wショットが右サイドの深いラフにつかまり、レイアップのあとのウェッジショットをピンそば1mにつけてパーセーブ。「雨でグリーンが軟らかくなってコンディションはきのうより簡単だった。2アンダー、3アンダーでは順位は落ちるだろうと思っていた」。4バーディ、2ボギー「69」で通算9アンダー。結果的に首位と1打差2位で終われた。
28歳の年間ポイントランキングは61位。昨年末に初めて手にしたシードを手放しかねない位置(上位65位までが来季シード)でチャンスが巡ってきた。出場機会が増えた今シーズン、いっそう注目されるようになったのがスムーズなスイングと、プレーペースの速さだ。目下、“ツアーで一番”との呼び声も高い。
プレーファストのお手本と言えるスピード感はジュニア時代に養われたという。「小学生の頃に習っていた師匠みたいな方がめちゃくちゃ速くて、それに慣れてしまった。まあ、大阪人なんで(笑)」。堺市出身。関西学院大を経て飛び込んだプロの世界で、まず「ツアーの“ゆっくりさ”に驚いた」という。日本の男子ツアーは各国の男女ツアーで最も速い部類に入るはずだが…。「ガチガチに固まりすぎても打てなくなる。自分のルーティンを決めて、その通りに打つ」。状況判断も、決断も、素早くこなすスタイルを貫いてきた。
初タイトルを生まれてくる我が子に、誰よりもまず妻に届けたい。関学で同級生だった、あずさ夫人が12月に第1子を出産予定。長男の名前だけは「ゆっくり決めたいです」と、考えをじっくり巡らせるつもりでいる。(千葉県栄町/桂川洋一)