シャイな45歳がショットインで“珍しく”万歳 岩田寛の我慢を支えた小平智からのヒント
◇国内男子◇ドラッグストア・コスモスカップ 2日目(2日)◇グランフィールズCC(静岡)◇7156yd(パー70)◇晴れ
6月「日本ツアー選手権」までの、過去8勝の優勝シーンよりも派手なリアクションだったかもしれない。後半3番パー4、岩田寛は2打目をカップに放り込むショットインイーグルを決めると万歳して歓声に応えた。少しだけ口元を緩ませ、ポーズを崩さずにグリーンへ向かって同伴競技者とハイタッチ。カップからボールを拾い上げると、大きな拍手に再び両手を挙げた。
シャイで知られる45歳としては、かなり珍しいシーン。右ラフから残り125yd、PWでピン筋にキャリーしてきれいにカップへ消えた2打目の手応えは「そんなに完璧じゃない。普通です」といつもの口ぶり。会心のショットに喜びのあまり…というわけではなく、ちょうどコースを回ってプレーを見てくれていたスポンサー関係者への感謝を込めた“ガッツポーズ”だったという。
1イーグル6バーディ、3ボギーの「65」で通算9アンダー。ホールアウト時点で単独トップに立つ好ラウンドを「我慢しました」と表現する。初日にダブルボギーをたたいたトリッキーな10番パー4で、この日はいきなりボギーが先行。イーグル直後の4番(パー3)では3パットを喫した。5番(パー5)のバウンスバックを「たまたま」と言いつつ、「(ボギーを)引きずってはないですかね」とも。キャリアを通じて求めてやまない我慢強さが出た36ホールに、ほんの少しだけうなずいた。
予選同組で回った小平智はコース内外で一緒に行動することも多い間柄。「組み合わせが火曜日(9月29日)に発表になって名前を見た時に、(小平の)スイングが思い浮かんで『ちょっとやってみようかな』ってヒントはありました」。ポイントになったのは、インパクトの手元の位置。いつもよく見ているからこそ、ふとしたタイミングでインスピレーションが湧いた。「よくあるんですけど、(やってみると)だいたい違います。でも今回は、いい方向には行っている気がします」と続けた。
「自分で盛り上げ方が分からないので…」と週末に再び派手なリアクションが見られる機会はなさそう。それでも、プロとして見ている人を楽しませたいという思いは胸に秘める。「優勝争いって、見ていたら面白いと思うんですよ。(今週は)それの一人になりたいなって」。岩田なりの精いっぱいで新規大会に花を添えるつもりだ。(静岡県三島市/亀山泰宏)