4年ぶりレギュラーで自己ベスト QT625位の44歳は高校球児の息子とトレーニングの日々
◇国内メジャー初戦◇日本プロゴルフ選手権 センコーグループカップ 初日(21日)◇蒲生ゴルフ倶楽部(滋賀)◇6991yd(パー72)◇雨
「帽子、かぶった方がいいですかね?」――。取材エリアに入るときから、一挙手一投足が44歳にして初々しい。西村匡史(まさし)にとっては、2022年大会以来のレギュラーツアー。通算でもレギュラー出場29試合で予選通過5試合にとどまるキャリアで、自己最少に並ぶ6アンダー「66」と絶好のスタートを切った。「出来過ぎです」と謙虚に繰り返す口元が緩むのも仕方ない。
昨年末のQTランキング625位はレギュラーどころか下部ACNツアーの出場も厳しく、ことしに入ってからは4月「ニュータスカップin利根パークゴルフ場」(17位)が唯一のツアー競技だった。日本プロゴルフ協会主催で独自の出場資格が定められる国内メジャー初戦に予選会を突破してたどり着き、大会8度目の参戦。出だし10番で喫したボギーも直後に取り返し、13番で4mのパーパットを沈めて少し落ち着くことができたという。
4番のボギーで不穏なムードになりかけた後半も、6番(パー5)でピンに寄せやすい右手前のアングルからチップインバーディを決めた。タイトなフェアウェイ、左下がりのライからグリーンに向かって打ち上げる2打目が悩ましい7番も残り約160ydから8Iでピン右手前の理想的なラインを残すチャンスメークで獲った。
30歳だった2012年の「日本プロ」でデビューし、同年は下部での優勝も経験したが、いわゆるツアープロの転戦生活とは縁遠いシーズンも少なくなかった。現在はスポンサーのサポートにも支えられながら、拠点を置く栃木でラウンドレッスンと自らの練習に励む日々。さらにことしからアスリート育成に特化した通信制のサポート校・エイジェック高等学院に進学した高校球児の長男・太陽さんと一緒に汗を流すトレーニングが刺激となり、レベルアップにもつながっていると感謝する。
“練習パートナー”にもしっかりと胸を張れる好スタート。「こんな風に(記者に)囲まれちゃって、もうホントに初めての経験をさせてもらって、スポンサーとお客様にいい報告ができます」と言ってから、「まだ初日ですよね。あした予選落ちとかしたらマズいから…」と苦笑した。第一線で戦う姿を届けたい人が、まだまだたくさんいる。(滋賀県日野町/亀山泰宏)