2022年 パナソニックオープン

プロデビュー 中島啓太の栄光のアマチュアキャリアを振り返る

2022/09/22 09:00
中島啓太がプロデビューした

◇国内男子◇パナソニックオープンゴルフチャンピオンシップ 初日(22日)◇小野東洋GC (兵庫)◇7113yd(パー72)

昨年、史上5人目のアマチュア優勝を遂げ、2年連続で世界アマチュアランキング1位に君臨した中島啓太(日体大4年)が今大会でプロとして始動する。

2018年の「アジア大会」で20年ぶりに団体・個人戦の金メダルを日本に持ち帰ったほか、昨年「日本アマチュア選手権」、「アジアパシフィックアマチュア選手権」を制覇。タイガー・ウッズらが所属する米国のマネジメント会社「エクセルスポーツマネジメント」と契約する唯一の日本人選手の軌跡を振り返った。

誕生日にゴルフクラブをおねだり

小学生時代の中島啓太(右)と吉岡徹治氏(提供:吉岡徹治氏)

2000年6月24日、埼玉県加須市の出身。幼少期に自宅近くのゴルフ練習場を遊び場にしていた。6歳の誕生日プレゼントに子ども用のクラブを両親におねだりし、本格的にゴルフを開始。小学校3年から、石川遼らを輩出した東京・杉並学院高の元ゴルフ部監督・吉岡徹治氏主宰のジュニアアカデミーに参加した。

金谷拓実と切磋琢磨

2015年の「日本アマチュア」選手権。金谷拓実(右)と決勝戦を戦った(JGA)

中学3年で出場した2015年「日本アマチュア選手権」で2位に。どちらが勝っても史上最年少記録になった決勝戦で当時高校2年の金谷拓実にタイトルを譲った。2人はその後ナショナルチームを牽引する存在に。なお、中島は2018年「アジアパシフィックアマチュア選手権」でも金谷に次ぐ2位だった。

アジア大会で「うれし涙」

2018年にアジア大会を制した

インドネシア・ジャカルタで行われた2018年の「アジア大会」個人戦で、日本男子では20年ぶりの金メダルを持ち帰った。涙もろい中島にとって、「うれし涙」を流せた大会の一つ。腰痛や手の指の骨折などケガを乗り越えて掴んだ1勝でもあった。

“2位の男”を返上

中島啓太は2021年に日本アマ、パナソニックオープン、JGTO特別賞、アジアアマなどのタイトルを獲得(左上から時計回り)

日体大に進学後、実績を積み上げて迎えた2020年11月。松山、金谷に続いて日本人3人目の世界アマチュアランキング1位選手に上り詰めた。2021年7月には「日本アマ」を初制覇して“2位の男”を返上すると、世界ナンバーワンアマチュア選手の称号「マーク・マコーマックメダル」を受賞。9月「パナソニックオープン」のアマV以降は「アジアアマ」も優勝して飛躍した。

世界のゴルフファンの前でプレー

2022年に松山英樹、金谷拓実とともにマスターズに出場

2022年4月の「マスターズ」に出場し、6月「全米オープン」、7月「全英オープン」にも参戦。いずれも予選落ちだったが、日本のアマチュア選手で初めて同一年に海外メジャー3戦に出場した。今年9月、史上初めて2年連続で世界アマチュアランキング1位の証を受賞してプロの舞台に乗り込んだ。

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