世界ランク15位のポール・ケーシーに注目（写真は2018年トラベラーズ選手権）

今週は2018年シーズンの「レース・トゥ・ドバイ」におけるWGC第3戦が開催されるオハイオ州アクロンに世界のトップ50が集結する。「WGCブリヂストンインビテーショナル」がファイヤーストーンCCで開催されるのは今回で最後となるなか、同クラブのサウスコースは胸躍る1週間の舞台を提供する。

7400yd、パー70のコースは長い距離、ストレートなホール、刈り込まれたグリーン、そしてホールをセパレートする木立で知られている。予選カットはなく、選手たちは72ホールをソリッドにプレーして、リーダーボードと世界ランキングの両方を駆け上がることを目指す。それを踏まえた上で、我々は今週のファイヤーストーンで注目すべき選手として、次の欧州勢3人を選出した。

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本命: ポール・ケーシー
ポール・ケーシーは世界ランク15位で今週の大会を迎えるが、これにはそれなりの理由がある。ここ1年、世界中の25大会に出場したイングランドのケーシーは、そのうちの21大会でトップ20入りを果たしている。加えてケーシーはファイヤーストーンではトップ20入りを7度記録しており、昨年はトップ5入りを果たしているだけに、今年も上位に食い込みそうだ。

昨年大会は決勝ラウンドで連日「67」をマークし、タフなサウスコースのレイアウトで競えるだけの力を持っていることを証明。スコアを伸ばす上で72ホールのプレーが約束されているとあって今週、彼が優勝争いに絡むであろうことに異論を挟むものはいないだろう。2004年以降、ケーシーはアプローチプレーで0.81ストロークを稼いできたが、これはタイガー・ウッズに続く2番目の数字だ。ケーシーは優勝か1位タイフィニッシュでトーマス・ビヨーン率いる「ライダーカップ」欧州代表入りを確定させることができ、更に今年から復帰したヨーロピアンツアーの「レース・トゥ・ドバイ」で上位に進出する。

対抗: トービヨン・オルセン
直近の6大会で4度のトップ15入りを果たしているとあり、今週のトービヨン・オルセンの活躍を予想するのはさして難しくない。ハードワークを積んできたデンマークのオルセンは、最終日に「61」をマークした「イタリアオープン」を制覇し、更に先月の「BMWインターナショナル」では2位。「全英オープン」でもトップ15入りすることで、そのハードワークを結果にかえてきた。

28歳のオルセンは昨年この大会でトップ10入りを果たしているが、次第にコースに慣れるなか、週末はフィールド全体で2番目のスコアとなる「67」「65」をたたき出している。また、2017年にはファイヤーストーンにてフィールド1位となる合計127mのパットを決めており、今週はその時のライン読みの記憶を携えてティアップする。オルセンの高バーディ率と、進歩を遂げたアプローチプレーに注目だ。

穴: ラッセル・ノックス
この数週間はスコットランドのラッセル・ノックスにとって変化の激しい期間となった。フランスに降り立った際、ノックスはその後スケジュールについて、「何かが起こるのを待つ」というメンタリティで臨んでいたが、その状況は「HNAフランスオープン」で2位に入り、その次週の「ドバイデューティーフリー アイルランドオープン」で優勝を遂げたことで一変した。現在世界54位で、「レース・トゥ・ドバイ」では6位につける33歳のノックスは、「ライダーカップ」での代表入りを狙うなか、シーズン終盤にかけた全ての重賞大会への出場権を手にしている。

昨年、この大会でトップ5入りしたノックスは、安定してフェアウェイを捉える能力がファイヤーストーンで武器となることを見せつけた。2018年のスタッツで、フィールド平均に対し、ラウンド毎の平均ストロークで2.18上回っており、彼を凌ぐのはロリー・マキロイ、そしてメジャーを制覇したフランチェスコ・モリナリとパトリック・リードのみとなっている。また、ノックスは平均ストローク、ティからグリーンにかけてのストローク・ゲインド、そしてパッティングのストローク・ゲインドでツアーのトップ20に入っている。これが効果的なコンビネーションであるのは、誰の目にも明らかである。