2016年 ポルシェ ヨーロピアンオープン

ポルシェヨーロピアンオープンの知っておくべきアラカルト

2016/09/20 08:17

<2015年大会を振り返る>

前年覇者のトンチャイ・ジェイディーは元パラシュート部隊所属(Getty images Stuart Franklin)

今週、ヨーロピアンツアーは、1978年にウォルトンヒースのオールドコースで産声を上げ、今年で34回目の開催を迎える「ポルシェヨーロピアンオープン」のため、ドイツを再訪する。

昨年の「ポルシェヨーロピアンオープン」は、最終日をノーボギーでラウンドしたトンチャイ・ジェイディーが制し、ヨーロピアンツアー7勝目を飾った。1打差で最終日を迎えたタイのスター選手は、壮観というよりは堅実なゴルフで4アンダーの「67」をマークし、僅差を守り切って優勝を決めた。

ジェイディーを最も脅かしたのはグレーム・ストームだったが、イングラドのストームは17番でティショットを池に入れて後退し、18番では3メートルのパーパットを入れながらも、ジェイディーが72ホール目で見事な寄せワンを見せて通算17アンダーとしてことで敗れ去った。

この勝利により、かつてパラシュート部隊に所属したこともあるジェイディーは、45歳323日で大会最年長優勝記録を更新した。

<一口サイズの大会史>

「ポルシェヨーロピアンオープン」は2015年に6年間の中断を経て、ヨーロピアンツアーの国際スケジュールに復帰した。今年で34回目の開催となる同大会の第1回大会は1978年にウォルトンヒースのオールドコースで開催され、ボビー・ワドキンスが優勝している。

ワドキンスの優勝以降、この大会ではメジャー王者であるサンディ・ライルトム・カイトベルンハルト・ランガーグレッグ・ノーマンイアン・ウーズナム、サー・ニック・ファルド(2回)、ダレン・クラーク、そしてレティーフ・グーセンといった偉大なる選手たちがトロフィーを掲げている。最後にこの大会を連覇したのは、アイルランドのザ・Kクラブで開催された1999年と2000年大会を制したリー・ウェストウッドである。

<2016年大会のフィールド>

欧州代表として4大会連続で「ライダーカップ」に出場する地元ドイツのマルティン・カイマーは、この大会を終えると、米国代表との決戦の舞台であるヘーゼルティンナショナルへと向かうことになる。その「ライダーカップ」でデビューを果たすトーマス・ピータースも、ゴルフ界最大のチームイベントへ向け、ドイツの地で最終調整を仕上げたいと考えている。

今回、バートグリースバッハゴルフリゾートでは、この2人に加え、南アフリカのアーニー・エルスが、2月の「オメガドバイデザートクラシック」以来となる今季2度目のヨーロピアンツアー出場を果たす。かつての「全英オープン」王者であるエルスは、ヨーロピアンツアーにおける最後の勝利を、ドイツの地で開催された2013年「BMWインターナショナルオープン」で挙げている。ディフェンディングチャンピオンであるヨーロピアンツアー8勝のトンチャイ・ジェイディーも満を持してタイトル防衛に臨む。

<コース>

2015年に初めてヨーロピアンツアーのホストコースとなったバートグリースバッハゴルフリゾートは、6つのコースからなる欧州最大のゴルフリゾートである。

同コースは2013年から15年にかけて、チャレンジツアーの「エーゲ航空チャレンジツアー」が開催されていたことでも知られる。「ポルシェヨーロピアンオープン」で使用されるベッケンバウアーコースは、かつてワールドカップを制したドイツ代表キャプテンのフランツ・ベッケンバウアーに因んで名付けられ、バックティからの全長は7188ydである。

<トリビア>

・昨年、ポルシェが初めて「ヨーロピアンオープン」の冠スポンサーとなったことで、同社はヨーロピアンツアーでは車メーカーとして19社目のスポンサーとなった。

・2015年に「ポルシェヨーロピアンオープン」がドイツで開催されたことにより、同大会はヨーロピアンツアーの大会としてドイツで開催された6つめの大会となった。

アーニー・エルスは14位タイに入った1994年以来の「ポルシェヨーロピアンオープン」出場を果たす。

2016年 ポルシェ ヨーロピアンオープン