大会会場のアーチャーフィールドリンクスGC ※画像提供：ヨーロピアンツアー

スコットランドで「全英オープン」が開催されてから2週間が経ち、我々は再びゴルフ生誕の地へと足を運び、マッチプレーの熱戦を目撃しようとしている。今週、「アバディーンアセットマネジメント ポール・ローリーマッチプレー」が開催されるイースト・ロージアンには、ヨーロピアンツアーの精鋭64人が集まり、4日間にわたって一騎打ちを繰り広げる。寒冷な天候と、マッチプレーと言う普段とは異なる方式の試合で、誰が実力を発揮するのか？ヨーロピアンツアーのデータ担当は、優勝候補として次の3人の名を挙げた。

【本命: アレックス・ノレン】
シーズン前半は手首の負傷により2カ月間の欠場を強いられたアレックス・ノレンだったが、復帰後は目覚ましいカムバックぶりだ。スペインと中国でトップ10入りを果たし、母国スウェーデンでもトップ15入りを果たすと、「フランスオープン」では再びトップ10入り。そして、その翌週に「アバディーンアセットマネジメント スコットランドオープン」を制し、ヨーロピアンツアー5勝目を飾ったのである。「全英オープン」と「全米プロゴルフ選手権」でソリッドなパフォーマンスを披露した彼は、優勝候補筆頭としてアーチャーフィールドゴルフリンクスへとやって来る。飛距離こそないものの（今季の平均飛距離はツアー127位）、グリーン周りのプレーを武器としており、そんなプレースタイルもマッチプレー方式にはピタリとはまりそうだ。出場した直近のマッチプレー方式の大会である2013年の「WGCマッチプレー」では、現在は世界ランク2位となった「全米オープン」王者ダスティン・ジョンソンを6＆4の大差で下している。

【対抗: クリス・ウッド】
最近の勝者で注目すべきもう一人の選手はクリス・ウッドだ。南アフリカでのトップ3入りでシーズン入りしたウッドは、「BMW PGA選手権」で見事な勝利を収めた。昨季終盤の7大会で6度のトップ25入りを記録したウッドは、今季すでに6度のトップ25入りを果たしており、9月の「ライダーカップ」デビューが狙える位置につけている。今週のマッチプレーでは大きな収穫を得たいところだろう。今年出場した団体戦の「ユーラシアカップ」では3戦2勝の成績を収めており、初めて出場したマッチプレーのチーム戦である2009年の「セベトロフィー」でも4戦無敗を記録している。世界のトップ25圏内につけるウッドが今週の有力選手であることは言うまでもない。

【大穴: ミッコ・イロネン】
ミッコ・イロネンは今週「アバディーンアセットマネジメント ポール・ローリーマッチプレー」に出場する選手の中では、群を抜いて経験豊富な選手の一人である。36歳の彼は、ヨーロピアンツアー350戦以上の歴戦を誇り、2014年の「ボルボワールドマッチプレー」では、グレーム・マクドウェル、アレックス・レビ、ユースト・ラウテン、そしてヘンリック・ステンソンを下して優勝を遂げている。今季はフランスと、キャッスルスチュワートで開催された「スコットランドオープン」でのベスト25入りを経て会場入りすることになる。今週の大会を終えると、来週はフィンランド代表としてリオデジャネイロ五輪にする予定で、6つ目のヨーロピアンツアータイトルと、トロフィー一つ分の余分な手荷物を心から欲している。