22歳のピータースがカイマーを1打差で追走
「アブダビHSBCゴルフ選手権」はロリー・マキロイによるヨーロピアンツアー初のホールインワンが出た2日目を終え、今大会3度の優勝を誇るマルティン・カイマーが引き続き首位をキープするも、素晴らしいラウンドを披露したトーマス・ピータースが1打差で追う展開となった。
2008年、2010年、そして2011年に大会を制している30歳のカイマーは、バーディ数こそ初日の半分の5バーディだったが、2日目はノーボギーラウンドで「67」とし、まだティオフ前だったピータースに5打差をつけてクラブハウスへと引き上げた。
バックナインからスタートしたカイマーは8番でこの日最後のバーディを奪い、通算13アンダーまでスコアを伸ばして、自身が7年前に記録した36ホール終了時点での大会のベストスコアに並んだ。
しかし、ドライバーとパッティングに冴えを見せた22歳のピータースがこれを猛追。最終ホールのボギーで首位タイには並び損ねたものの、カイマーと同スコアで2日目をラウンドした。
「全米オープン」王者のカイマーは、「今日はフェアウェイを外さなかったから、ピンを狙いにゆくことができた」と述べた。
「それに正直なところ、このコースは午後に回るよりも午前中に回る方が2、3打タフだと思う。というのも、フェアウェイを外すと、深くて濡れた芝が待っていて、パー4でも2オンするのがほとんど不可能になるからね。だから今日の5アンダーにとても満足している」。
「(アンダーパーを)20台まで伸ばせるよう全力を尽くすよ。そういう姿勢を保とうと思うんだ。今は通算13アンダーで、2ラウンド終えたスコアとしては素晴らしいものだね」。
昨年5月の「スペインオープン」でプレーオフの末にミゲル・アンヘル・ヒメネスに敗れ、惜しくもヨーロピアンツアー初優勝を逃したピータースは6つのバーディを奪うも、彼にとって最終ホールとなった9番でボギーを叩いてスコアを通算12アンダーとした。
ベルギー出身のピータースは、「ソリッドな一日でしたね。快調なスタートでしたが、終盤に少し苦しみました。今日はパターが冴えていたのが良かったですね」と述べた。
マキロイのホールインワンは、初日のヒメネス同様に177ヤードのパー3・15番で達成され、今大会3つ目となるホールインワンでもあった。「ライダーカップ」のライバルである同組のリッキー・ファウラーに大差をつけ、もちろんこの日のラウンドのハイライトだった。
「あれで(バーディを奪い損ねた)その前の2ホールの分を取り返すことができた。(距離感を出すには)ピッタリの数字だったんだ。真っ向からのアゲンストで177ヤードだったから9番アイアンを持ったんだ。同じような状況だった12番でも9番アイアンで打って、その時は174ヤード飛んだから、ちょうどいい距離だったんだ」と世界ナンバーワンのマキロイ。
「打った瞬間、チャンスはあるように見えたね。いい感じで右に弾んだんだ。(ホールインワンを)プロとして大会で達成したのは初めてのことだから、間違いなく今晩のビールは僕のおごりだね」。
「あれは予期せぬ出来事だった。良いプレーはしていたのだけど、パターが良くなかったんだ。だから、あのホールでは有り難いことにパターを使わずに済んだのが良かったね」。
マキロイはこのホールインワンの他に5つのバーディを奪い、2日目を6アンダーの「66」でラウンドし、通算11アンダーまでスコアを伸ばして調子の上がらなかった同組のファウラーに9打差をつけた。
前日はマキロイと同スコアの接戦を繰り広げたファウラーは、7番ではあと僅かでホールインワンというショットを放つも、続く8番ではトリプルボギーを叩き、11番と15番でもボギーを叩いて後退した。
この大会は4度目の出場となるイングランドのジェームス・モリソンは通算9アンダーとして、自身初となる予選突破を果たした。彼は6番でボギーを叩くも、上がり2ホールで連続バーディを奪うなど、この日は6つのバーディを奪った。
米国のピーター・ユーラインがモリソンと通算9アンダーで並んでおり、その1打後方にはフランスのアレクサンダー・レビと、今年で10年目となるこの大会で皆勤賞を果たしている12人の1人リチャード・グリーン(オーストラリア)。
さらにその後方には、この日のベストスコアとなる7アンダーの「65」でラウンドしたベルント・ウィスベルガーら4人が通算7アンダーで並んでいる。