アブダビでの勝利を視野に入れる”引き立て役”のマキロイ
世界ナンバーワンであり「レース・トゥ・ドバイ」王者に君臨するロリー・マキロイが、今週で10周年を迎える「アブダビHSBCゴルフ選手権」で、2015年競技の初戦を迎えることになる。
スター選手が揃うフィールドとあって、9人のメジャー王者の1人であるマキロイは、3大会で構成される“デザートスイング”の初戦にあたるこの賞金総額270万米ドルにて、これまでの好成績を引き続き維持したいと熱望している。
マキロイは、アブダビでは3度にわたり2位に入っており(2011年、2012年、そしてスペインのパブロ・ララサバルが優勝した昨年の大会)、今週、アルスター出身の25歳はこの大会で貼られた引き立て役のレッテルを引きはがし、ヨーロピアンツアー9勝目を挙げることに自信を感じている。
アブダビGCをマキロイ以上にアットホームに感じている選手がいるとすれば、それは現「全米オープン」王者のマルティン・カイマーということになるだろう。何しろ彼はマキロイに競り勝ち、2011年に大会制覇を成し遂げているのだから。
2008年、2010年、そして2011年にファルコントロフィーを掲げているカイマーは、冬場の練習を近隣のドバイにあるヨーロピアンツアー・パフォーマンス・インスティチュートで行っており、首長国における更なる成功を視野に入れている。
もし、ドイツ出身のカイマーが4度目の大会制覇を成し遂げることができれば、彼の友人であり助言者でもあるベルンハルト・ランガー、偉大なる故セベ・バレステロス、サー・ニック・ファルド、そしてミゲル・アンヘル・ヒメネスに続き、ヨーロピアンツアーの同一大会で4勝以上挙げた4人目の欧州出身選手となる。
カイマーの大会4勝目へ向けた挑戦には、「ライダーカップ」のチームメイトであり、グレンイーグルスでは無敵のコンビを組んだ世界2位のヘンリック・ステンソンと世界6位のジャスティン・ローズが立ちはだかることになる。
2014年の最終戦である「DPワールドツアー選手権」で優勝して以来の大会出場となるステンソンは、過去に「アブダビHSBCゴルフ選手権」では2度の2位を記録しており、これには2006年の第1回大会でのものが含まれる。
一方ローズは、首位で最終日を迎えながらもジェイミー・ドナルドソンに逆転された2012年の雪辱を晴らしたいと考えている。
もう1人の注目すべきビッグネームは、2014年を非常に素晴らしいシーズンとし、「アブダビHSBCゴルフ選手権」は初出場となるリッキー・ファウラーだ。
「ライダーカップ」の米国代表選手であるファウラーは、昨季のメジャー4大会全てでトップ5入りを果たしており、ヨーロピアンツアーへの出場は8位タイに入った「アバディーン・アセットマネジメント・スコットランドオープン」以来となる。
ファウラーは2006年にこの大会を制したクリス・ディマルコ以来、この大会を制した2人目のアメリカ人選手となるべく、大会に臨むことになる。
その他にも、ディフェンディングチャンピオンのララサバル、そして先週の「南アフリカオープン選手権」でツアー初優勝を飾り、ヨーロピアンツアーの直近の勝者となったアンディ・サリバンが注目選手として挙げられる。