ヤマハがゴルフ用品事業から撤退 3期連続10億円超の赤字見通し
ヤマハ(本社・静岡県浜松市)は4日、ゴルフ用品事業から撤退すると発表した。同事業は3期連続の赤字となる見通しで、海外ブランドとの競争激化、原材料費の上昇、ゴルフ人口の減少といった事業環境の悪化により「当面の業績回復および中長期的な成長を見通すことは困難な状況にある」と判断した。
同社は1982年、ゴルフ用品事業に参入。「INPRES」(インプレス)や「RMX」(リミックス)シリーズなどゴルフクラブを中心に商品を展開し、契約を結ぶ藤田寛之、今平周吾、有村智恵らトッププロが使用してきた。
ヤマハによると、同事業の売り上げは2023年3月期(22年4月~23年3月)に過去最高の101億円に達し、20億円の利益を生み出した。しかし、翌24年3月期には49億円に半減し、11億円の赤字に陥った。
2025年3月期は33億円で、ヤマハ全体の売り上げに占める割合は0.7%に過ぎず、2期連続となる10億円の赤字を計上した。今季は第3四半期まで(25年4月~12月)に売り上げ14億円、赤字9億円となっていた。
撤退について「経営資源の最適配分および事業ポートフォリオの見直しの一環」と説明。「グループ全体の中長期的な成長戦略および資本効率の観点から、経営資源を競争優位性の高い事業領域および成長分野へ重点的に配分することが企業価値の最大化につながるとの判断に至った」としている。
6月末に国内販売店への出荷を終了する。既存製品の修理など保証期間内の顧客対応は続ける。
研究開発や営業拠点の閉鎖など事業撤退の費用として20億円を見込む。ゴルフ用品事業部門の社員らは配置転換し、雇用を継続する。
所有する静岡県袋井市の葛城ゴルフ倶楽部の運営は、リゾート事業の一環として続ける。