南の島、沖縄勢が、北の台地、北海道を制した
日本女子オープンゴルフ選手権競技の最終日は2日目から吹いた強風がさらに増し、協会発表の風速は9.4メートルに達した。
最終組の首位、島袋美幸と2位岡本綾子との差は3打。この女子オープンに過去2回優勝している岡本はスタートから連続ボギーを叩いてしまった。
2日目から首位に立った島袋は、耐えて耐えてパーセーブを繰り返した。4番ホールを終えた時点でその差は6つに広がっていた。8番でダブルボギー、14番ではダブルパーの8を叩いたが、と続く15番で苦しみながらも快心のパーセーブ。思わずバンザイが出るほどだった。
その後16、17番でボギーを叩いたが、最終18番はパーセーブ。「ホッとしてます。4日間ようガマンして残ったなあと思って。今日は最終日と思わずに、初日だと思い、ピンチになったらチャンスだと思ってやろうと思いました」4日間を通じて70台をキープした島袋が通算14オーバーで念願のメジャータイトルを手にした。
岡本綾子は18オーバーの単独2位に入った。右ひざの故障からツアーを休んでいた岡本だが、2日目、3日目と耐えるゴルフで序々に順位を上げ、最終日を単独2位で迎えた。しかし、最終日はことごとく風に邪魔されバーディチャンスがなかった。80を叩いたが、2位をキープした。
また、アマチュアながら3位タイで最終組を迎えた、16歳の宮里藍は8つスコアを落としたが、22オーバーの5位タイでフィニッシュ。ローエストアマチュアに輝いた。「精一杯やりました。とにかく今は4日間終えたことでいっぱいいっぱいです。でも楽しかった。今回は耐えるゴルフと判断力を勉強させられました」
「スタート前に島袋に『ナンクルナイサ』(どうにかなるさ)といってくれたので緊張がほぐれた」という宮里。優勝した島袋と宮里の沖縄勢が2000キロ以上離れた北の台地、北海道で旋風を巻き起こした。