地元の一ノ瀬が2位発進! 首位にリ・エスド、横峯3位
◇国内女子◇KKT杯バンテリンレディスオープン 初日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6,455ヤード(パー72)
全体的にスコアが低迷し、アンダーパーをマークしたのは僅かに8人という消耗戦。その中で、先月の「Tポイントレディス」でツアー初優勝を挙げている地元・熊本県出身の一ノ瀬優希が、4バーディ、2ボギーの「70」をマーク。単独首位のリ・エスド(韓国)に1打差に迫る、2アンダー単独2位と好位置につけた。
1アンダーの3位タイには、横峯さくら、金田久美子、馬場ゆかり、三塚優子、酒井美紀、カン・スーヨン(韓国)の6人がグループを形成。熊本県出身で今大会3勝を誇る不動裕理は、同郷の笠りつ子、井芹美保子らと並びイーブンパーの9位タイ。スポット参戦している地元でホステスプロの有村智恵は「73」で回り、1オーバーの23位タイで初日を終えている。
<地元熊本勢の一ノ瀬優希が、首位に1打差2位タイの好発進>
グリーンの硬さに加え、時折吹き荒れる風の影響からかスコアはが伸び悩んだ初日。地元熊本県出身の一ノ瀬優希が、首位に1打差と迫る単独2位の好発進を切った。一ノ瀬の実家は会場へも近く、この日は小・中学校時代の友人も応援に駆けつけたほか、地元熊本勢の選手たちに大きな声援を送るギャラリーが帯同した。
9時15分、横峯さくら、木戸愛と同組となった一ノ瀬は、今季「Tポイントレディスゴルフトーナメント」での優勝を経験して迎えた地元大会とあって、大きなプレッシャーを感じながらティグラウンドに上がった。「久しぶりに緊張しました」という言葉とは裏腹に、ティショットはフェアウェイをしっかり捕らえると、ファンの声援を背に受けスタートを切った。
3番(パー3)では、ティショットはグリーンの右エッジにオンし、カラーからパターで打ったボールは約12メートル先のカップに吸い込まれバーディを奪取。「3番でのバーディは落ち着くにはちょうど良いタイミングだった」と緊張感を振り払い、ここでようやく平常心に切り替えた。さらに13番(パー3)でもティショットをグリーン奥にこぼすが、約5メートルを沈めるなど渾身のパッティングで、4バーディ、2ボギーの「70」をマーク。「我慢したホールもあったけど、今日は全体的にパッティングが入ってくれた」と、この日のプレーに及第点をつけ、「明日もいつもどおりやりたい」と身を引き締めた。
「優勝後にはファンの方から声を掛けられたり、大きな声援を頂けて楽しかったです」と、平日にも関わらず、各ホールのグリーン周りを埋めたギャラリーの多さに驚いたと話す一ノ瀬。「地元だし、優勝も経て、いいところを見せなくちゃ」と、少しの気負いを持って迎えている。プロ7年目で掴んだ初優勝から約4週間、今季開幕前から一ノ瀬自身が目標としてきた“年間複数回優勝”に、地元タイトルの冠を乗せた大きなチャンスが、早々に巡ってきた。