池田勇太が「62」で2位に急浮上!武藤俊憲は首位堅守
◇国内男子◇関西オープンゴルフ選手権競技3日目◇泉ヶ丘カントリークラブ(大阪府)◇6929ヤード(パー71)
予選ラウンド2日間で13アンダーをマークした武藤俊憲が、雷雲接近による約3時間の中断を受けながらも「68」と3つスコアを伸ばして通算16アンダーとし単独首位を守った。そして、5アンダーの12位タイから出た池田勇太が大爆発。5連続を含む9バーディ、ノーボギーの「62」をたたき出し、篠崎紀夫と並び2打差の通算14アンダー2位タイに浮上した。
首位からは3打差、通算13アンダーの4位タイに薗田峻輔とキム・ヒョンソン(韓国)。12アンダーの単独6位にデービッド・オー(米国)がつけた。
谷原秀人、藤田寛之、キム・キョンテ(韓国)らは通算7アンダーの16位タイとしている。
<2位浮上の池田「久しぶりに良いゴルフができたね」>
「ここからジワジワ上がっていきたい」とは、初日を26位タイで終えた池田が口にした言葉。12位タイからスタートした3日目は、“ジワジワ”なんて言葉を吹き飛ばすようなチャージだった。自己最多バーディ数には1つ及ばなかったものの、スコアでは自己ベストにならぶ62。ショットとパットが見事な噛み合いを見せ、「我ながら、久しぶりに良いゴルフができたね」と納得の表情を浮かべた。
スタートホールの1番を2オン2パットでバーディ先行。4番でもチャンスを決めると、7番で8mを捻じ込んでのバーディから一気に加速。以降は8番で2m、9番で1.5m、10番で3.5m、11番で3m。ショットを次々とピンに絡め、淡々とカップに沈めていく。この5連続バーディで、スタート時点で8打あった首位との差を一気に縮め、15番のバーディでついにリーダーズボードのトップに名を連ねた。
そのまま迎えた最終18番(パー5)では、2打目をグリーン左サイドのグラスバンカーに打ち込んだところで、雷雲の接近によりおよそ3時間の中断。「(雨で)グリーンのコンディションも変わっていたし、“止まり過ぎるのでは”と考えながら打ってしまった」というアプローチはピンを6mオーバー。これを外して10個目のバーディを逃し、最終的に首位の武藤に2打差をつけられはしたが、この日の主役は間違いなく池田だった。
久しぶりに巡ってきた、節目となるツアー通算10勝目のチャンス。「まあ、勝ったことのない関西で10勝目というのもいいんじゃない?」。池田が10勝目を挙げれば、26歳7ヶ月と28日での達成。73年のツアー制度施行後では、尾崎将司が74年に記録した27歳8ヶ月5日を抜いてツアー史上最年少での到達となる。