A.スコットがメジャー初制覇に王手!タイガー5打差4位で最終日へ
◇海外メジャー◇全英オープン3日目◇ロイヤルリザム&セントアンズ(イングランド)◇7086ヤード(パー70)
アダム・スコット(オーストラリア)が悲願のメジャー初優勝に王手をかけた。9アンダーの2位から出ると、3バーディ、1ボギーの「68」をマーク。通算11アンダーとして、2位のグレーム・マクドウェル(イングランド)、ブラント・スネデカーに4打差をつけて、初日以来となる単独首位の座を奪い返した。
そして通算6アンダーの4位に、この日「70」とスコアを伸ばせなかったタイガー・ウッズ。5アンダーの5位タイに、アーニー・エルス(南アフリカ)、ザック・ジョンソンといったメジャー王者たちがつけている。
決勝ラウンドに進んだ日本勢、武藤俊憲は1アンダーの15位タイからスタートし、「74」でまわり通算3オーバーの43位タイ、1オーバー40位タイから出た藤本佳則も「73」とスコアを落とし、通算4オーバーの54位タイで最終日を迎える。
<アダム・スコット、4打差首位で逃げ切りなるか?>
昨年のマスターズでは、一時首位に立ったものの、チャール・シュワルツェル(南アフリカ)に逆転され2位タイに終わった。PGAツアー通算8勝、欧州ツアーでも通算8勝(WGCを両方に含む)を挙げているアダム・スコットが熱望するものは、もちろんメジャータイトルだ。
首位と1打差の2位からスタートした3日目、平均飛距離1位のティショットと、好調なパッティングで順調にスコアを伸ばす。小技もさえるスコットは、3日間でたたいたボギーはわずかに4つ。この日も13番の一つに抑えた。
経験豊富なキャディも大きな助けになっている。「スティーブが、全英の最後の方になるとどれだけ多くの人がロープ内に入ってくるか警告してくれた。だから、いつもより少し長く待って、前の組を追いかける人たちがグリーンを渡り終えるのを待ったんだ」。
過去、スコットが首位から出た最終日の勝率は高い。「僕はリードしている時に良いプレーができると思うんだ。だから、明日も良いプレーをする自信はあるよ。4打のリードが十分だとは思わないけど、もし僕が明日良いプレーをしたら、他の選手が追いつくのはとても難しい。今はそのことだけを考えている」。最終日、風が強くなるという予報が出ていることだけが、この3日間と違っている。