順調に復活への階段を上る宮里藍

米国女子ツアー第3戦「HSBC女子選手権」最終日。初日の「67」を最高に、連日スコアを落としていた宮里だが、この日は激しい雨にもめげず、スコアを伸ばすことに成功する。

圧巻は16番。距離の短いパー4で、ティショットをグリーン左のガードバンカーまで運ぶと、そこからのバンカーショットが直接カップイン。06年の「ギンクラブ＆リゾートオープン」以来、約2年ぶりのイーグルが飛び出した。バンカーから出るときに、カップに入るのが見えたという宮里は、「ラッキーでした」と笑顔で振り返った。

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3日目に「77」を叩いたが、この日は1イーグル2バーディ3ボギーの「71」。1日を通しても、12番、14番と中盤のボギーで崩れそうになるところを、踏みとどまる強さを見せた。惜しいバーディチャンスを決められない場面もあったが、ショット・パット共に安定感が増している。「試合でこんなに早く出来るとは思わなかった」と、1年掛かると思っていたという本人の予想をはるかに上回るペースで結果は出始めている。

「集中する点が分かってきた」というのが、宮里が感じている手応えだ。その集中力は、「初日はゾーンでした」という程に研ぎ澄まされている。オーストラリアから始まった4週間で「自信が戻ってきた」と、精神的な貯金を蓄えることにも成功した。

次戦出場予定の「セーフウェイ・インターナショナル」までの3週間は、拠点のあるロス、そしてアリゾナで過ごす予定という。今週は18位タイで終わったが、休み明けの宮里には、さらなる上位進出を期待しても良さそうだ。