2022/12/01ダンロップ特集

人気ブランドが本格始動に入ったリブランディング戦略とは

ブランド発足から20年となる2019年冬、住友ゴム工業の「ゼクシオ」が「Re-Branding(リブランディング)」宣言を行った。時代の変化とともに、楽しみ方や求めるものが多様化した今、コース内外でさまざまな“体験価値”を提供することでゴルフの新たな楽しさと「ゼクシオ」の魅力を再発信する試みだ。 宣言直後からコロナ禍に入ったことにより、リアルイベントの開催を控えていたが、22年に入り徐々に再開。リスタートを切った新しい「ゼクシオ」の取り組みと、今後の展開に迫る。 一新されたロゴに込められた意味 老舗ブランドや人気ブランドであっても、そのイメージを守りつつ、ファン層を広げるためにリブランディング...
2022/09/02ダンロップ特集

「人気NO.1ブランド」の新たな挑戦と原点回帰 プロとアマに“やさしさ”を提供する

2000年の発売以来、長らく国内売り上げナンバー1を誇ってきたブランドがある。ダンロップスポーツ「ゼクシオ」シリーズだ。初代から現行の「ゼクシオ12」までのシリーズと、11代目が登場した時に、新たなシリーズとして「ゼクシオ エックス」が誕生している。 すべてのモデルで貫いてきたコンセプトは、「飛び」「打ちやすさ」「爽快感」。その中で「1球目からナイスショットが出る」、「キャリーで気持ちよく飛ぶ」クラブを目指して開発してきた。 伝統を受け継ぎながら、新たなゼクシオを生み出す関係者の言葉を通じ、ゼクシオの歴史と今、そして未来に迫る。 「ゴルフを始めたときから『ゼクシオ』」の女子プロも プロゴルファ...
2022/09/09ダンロップ特集

成長を継続するための新シリーズ創出 ロングセラーブランドの変革

2000年に発売された「ゼクシオ」は、2年に一度モデルチェンジを行う。原則的には1モデルでの展開にこだわってきた。その禁を破ったのが20周年の節目となった2019年。「ゼクシオ 11」とともに、「ゼクシオ エックス」がラインアップされたのだ。 初代モデルが誕生して以来、長らく国内売り上げナンバー1を誇ってきた人気ブランドの変革。その決断に至るまでの背景と現状に迫る。 新シリーズ誕生のきっかけは「新たなユーザーの獲得」 「『ゼクシオ』をもっと幅広い層に広げるため、何かしなければという思いは以前からありました。ただ、『ゼクシオ』として新しいモデルを出すことで、既存のユーザーから『これはゼクシオじゃ...
2022/09/22ダンロップ特集

すべてのゴルファーのために―― 12代目に至る進化の系譜をたどる

2000年の誕生から12代にわたりモデルチェンジを重ねてきた「ゼクシオ」。22年間にわたるロングセラーの系譜をたどると、時代の背景を問わずにゴルファーから高い支持を受け続ける理由が見えてくる。長らく国内売り上げナンバー1を誇る、人気ブランドの進化の歴史に迫った。 初代モデルから追及を続ける3つの要素 ゼクシオの最新モデル「ゼクシオ 12」、「ゼクシオ エックス」のクラウンには、ヒール側後方部に「アクティブウイング」と呼ばれる見慣れない突起がある。スイング中の空気抵抗を利用してヘッド挙動を安定させ、打点のばらつきを抑える独自のテクノロジーだ。 「ゴルフクラブの空力性能というと、通常、インパクト付...
2022/11/25ダンロップ特集

「100年続くブランド」を目指して 次の20年に向けた再構築

ゴルフを取り巻く環境はこの数年で大きく変化した。SNSを開けば、若いゴルファーがおしゃれなウェアでプレーする写真や動画がたくさん出てくる。ゴルフを楽しむ層は2000年代初期に比べ、若年層や女性にも広がり、その楽しみ方も一気に多様化した。 そんな時代の変化のなか、20年に渡り国内売り上げナンバー1を誇った住友ゴム工業の「ゼクシオ」ブランドが、発売20年の節目に「Re-Branding(リブランディング)」を宣言した。国内のゴルフシーンはこれからどう変化し、そして「ゼクシオ」はどう変わっていくのか。最初の企画書を手掛けた「ゼクシオ」の生みの親とともに考える。 誕生当初のペルソナ像は“部長さん” 週...
2022/11/25キャロウェイ特集

“高嶺の花”だけではない 高価格モデルを送り出す狙いとは

ゴルフクラブには、素材や製法にこだわり抜いて作られた高価格のモデルが存在する。なかには通常の市販品よりもはるかに高額な設定もあり、魅力的だけれど手を出せない…といったゴルファーは少なくないだろう。 キャロウェイゴルフは近年、そんなハイエンドモデルを数量限定で販売しているメーカーのひとつ。同社の茂貫太郎(もぬき・たろう、敬称略、以下同)アジアプロダクトマネジメント シニアマネージャーに、コストを度外視したクラブ開発の戦略について聞いた。 高価格帯シリーズに追加された破格モデル 同社が2018年から展開するオデッセイ「トゥーロン パター」は、ステンレススチールを削り出して作られる1本あたり6万円超...
2021/11/15日本シャフト特集

こだわり派も納得! 最新アイアンの能力を引き出す「N.S.PRO MODUS3 TOUR 115」の性能とは?

日本シャフトは2022年春、アイアン用のスチールシャフト「N.S.PRO MODUS3 TOUR 115(ツアー115)」を新発売する。「MODUS3(モーダス3)」シリーズ誕生から10年の節目に誕生するゴルファー期待の最新シャフト。この単体での販売に先がけ、21年秋には最新モデルのタイトリスト「T100 アイアン」「T100・S アイアン」やミズノ「ミズノプロ 223 アイアン」などで標準シャフトとして採用されている。ユーザーの評判がまだない中で、クラブメーカーの標準シャフトに採用された理由とは? 未知のシャフト「ツアー115」の性能に迫った。 「ツアー115」の重量がターゲット層にハマる ...
2021/10/18日本シャフト特集

最新ヘッドの性能を引き出す新定番「N.S.PRO 850GH neo」 標準シャフトに採用したメーカーの評価とは?

日本シャフトは2022年春、軽量スチールシャフトの最新モデルとして「N.S.PRO 850GH neo」を発売予定だ。それに先駆け、21年秋から各クラブメーカーの最新アイアンに同シャフトが採用されている。シャフト単体での発売前に、各メーカーが採用したのはなぜか。その理由をクラブメーカーの担当者に聞くと、「N.S.PRO 850GH neo」の性能が見えてきた。 ブリヂストンゴルフの飛び系 ニューアイアン「213HF」 ブリヂストンゴルフは、9月に発売したアイアンシリーズ「213HF アイアン」に「850GH neo」を採用している。 「213HF アイアン」は、7番でロフト角が28度の、いわ...
2023/08/18ニコン特集

愛用8年 久保谷健一がレーザー距離計で覗いたゴルフの変化

ツアー7勝のうち国内メジャー2勝、米ツアーへの参戦経験もある――。この経歴を目にして、「久保谷健一」の名前がすぐに浮かぶ人はかなり熱心なゴルフファンだろう。 レジェンド級の実績を持ちながらも、後輩のプロからは“ケンケン”と親しみを込めて呼ばれる久保谷。どんなにいいスコアで上がっても「たまたま」と謙遜し「明日も続くような内容じゃないんで」と、もはや持ち味ともいえるボヤキは、男子ツアーの名物だ。 「守っていたら戦えない」男子ツアーの変化 ボヤキの理由を本人は、「プラス思考じゃないのは確かですけど、別にマイナス思考というわけじゃないです。言うなれば、安定思考。例えば、フェアウェイセンターの好ポジショ...
2023/09/05ニコン特集

上田桃子の強さの秘密―― シビアなまでにこだわる「打点」と「距離感」

上田桃子がトッププレーヤーの一人として活躍し続けてきた間にツアーは変化し続けてきた。若手の台頭でライバルの顔ぶれは入れ替わり、クラブやボールの進化でツアー全体の平均飛距離は伸びた。また、2021年に米国のプロツアーで距離計測器使用が認められるようになると、22年には日本でも使用可能となった。 そんな数々の変化の中で、日米通算17勝を挙げた上田が、自らのゴルフへのこだわり、レーザー距離計の活用法、さらにはアマチュアへのアドバイスを語る。 上田が思う「ショットメーカー」の定義 女子ツアーの中でも「ショットメーカー」として名高い上田だが、「私ってショットメーカーですか?」と、本人は苦笑いで否定する...
2023/10/31三井住友カード特集

次の半世紀へ 歴代覇者・宮瀬博文が語る太平洋クラブ御殿場18番の記憶

今年で51回目を迎える「三井住友VISA太平洋マスターズ」。舞台となる太平洋クラブ御殿場コースの18番(パー5)では毎年のように記憶に残るドラマが生まれてきた。1999年大会の優勝者であり、近年は同大会テレビ中継のオンコースリポーターを務める宮瀬博文とともに大会の歴史と名場面を振り返る。 ■シニアツアー3年目、初優勝を目指して戦う日々 宮瀬がレギュラーツアーで初優勝を挙げたのは1997年のこと。それから26年が経った現在はシニアツアーで初優勝を目指して奮闘している。 「シニア1年目(2021年)に何度かチャンスがあったのに勝てなくて、あそこで1つ勝っていれば、その後の流れも違ったんでしょうけ...
2023/08/03ニコン特集

“ピン”ポイントでロックオン! ゴルフ用究極レーザー距離計のザ・ヒストリー

「ニコン」という社名を聞けば、おのずとカメラを思い浮かべる人が多いだろう。創業から100年を超える歴史を誇り、店頭にはプロユースから一般ユーザー向けまで多くのカメラ製品が並ぶ。しかし、その原点は“双眼鏡”だ。 1917年に光学機器の国産化を目指し「日本光学工業株式会社」として創業すると、1921年には初めて開発、設計、製造などをすべて自社で行った双眼鏡を世に送り出した。 そして、カメラと双眼鏡、双方の技術を結集する形で作られているのがゴルフ用のレーザー距離計「COOLSHOT」シリーズだ。2016年には世界初の手ブレ補正機能を搭載したモデルを発売し、多くのユーザーに愛用されている。これまでの開...
2022/02/11フットジョイ特集

「日本ツアーで最も飛ばす男」も納得 シューズでゴルフは変わるんだ

国内男子ツアー2020-21年シーズンで賞金ランキング39位に入り、28歳で初めてシード権を手にした幡地隆寛。平均飛距離では初の1位(313.04yd)となり、持ち味とするパワーでゴルフファンに存在感を印象付けた充実のシーズンとなった。 体の捻転差を意識したスイング改造だけでなく、シーズン途中でのシューズ変更も、納得のパフォーマンスを発揮できた要因だという。シューズがツアープロにもたらす変化とはどのようなものだろう? 幡地に真意を聞いた。 希薄だったシューズへの意識 好調や復調の理由についてスイングやクラブの調整を挙げる選手は多いが、シューズの話題を持ち出すことは珍しい。かつて、鈴木愛が賞金女...
2022/08/05Sansan特集

藤田寛之の一期一会 出会いが紡ぐストーリー

小学6年でゴルフを始めた藤田寛之は、中学生のときに地元・福岡で行われた「KBCオーガスタ」で初めてプロのトーナメントに触れた。2014年には涙の初優勝を飾った思い入れのある特別な大会は現在、「Sansan KBCオーガスタゴルフトーナメント2022」と名称を変え、2回目の開催を迎える。 Sansanが掲げる企業ミッションは『出会いからイノベーションを生み出す』。藤田もまた、数々の出会いを糧とし、成長へとつなげてきた。長いキャリアにおいて出会いの大切さを身にしみて知る藤田が、ゴルフ人生における大切な出会いを語る。 プロの道へ導いた「リトル・コーノ」との出会い かつて日本を代表するプレーヤーと...
2024/09/12フジクラ特集

クラブにこだわりをもつ青木瀬令奈がその性能に驚いたシャフトとその理由

20代の選手が圧倒的な力を見せつけている今季の国内女子ツアーにあって、青木瀬令奈がその勢力に一矢報いようとしている。プロ14年目の31歳で、2015年に獲得したシード権を守り続けているどころか、21年から3年連続でツアー優勝を遂げている。その青木が秘かに新兵器を準備しているという。藤倉コンポジットの新シャフト「SPEEDER NX VIOLET( バイオレット)」だ。 ■ドライバーのヘッドスピードが40.5m/sに伸びたワケ 青木のクラブセッティングは女子プロの中でも少し変わっている。何しろアイアンが8番と9番しか入っていない。ウッドが1、3、5、7、9番、ユーティリティ(UT)が5~7番、そ...
2023/01/18ダンロップ特集

山下美夢有の史上最年少年間女王をサポートした“立役者”

2022年国内女子ツアーでメジャー2勝を含むシーズン5勝を挙げて史上最年少の21歳103日で年間女王に輝いた山下美夢有。序盤の不振から抜け出して勝利を積み重ねた陰には、中学生時代から愛用するメーカーであるダンロップへの厚い信頼、さらにシーズン途中で実戦投入した新ドライバーがあった。 今年は海外挑戦にも前向きで未知の舞台でも心強いサポートと相棒が支えとなる。 3週連続予選落ちで気持ちの浮き沈みもあった ダンロップのプロサポート担当者から「クラブは大丈夫ですか?」と聞かれたのは、「KKT杯バンテリンレディス」から3試合連続で予選落ちを喫した4月が過ぎたころだった。3月の開幕戦こそ4位でスタートした...
2022/12/26ダンロップ特集

新ドライバーでも松山英樹の信頼を得たツアーレップの次なる願い

オーガスタの歓喜に酔いしれた2021年春、「マスターズ」を制したダンロップ『スリクソン ZX5 ドライバー』は市場でたちまち人気を博した。 しかし松山英樹の戦いの終わりがそこでないように、住友ゴム工業(ダンロップ)の製品開発に燦然(さんぜん)とピリオドが打たれたわけではなかった。むしろ、それも通過点だったと言える。グリーンジャケットに日本人が初めて袖を通したあの日、時を同じくして、すでにニューモデルの開発は始まっていた。 『スリクソン』史上最速モデル 2年半前に外資系クラブメーカーから同社に移ったツアーレップの宮野敏一(敬称略、以下同)は、PGAツアーの契約プロに寄り添い、クラブやボールを提供...
2023/06/05フジクラ特集

サッカー元日本代表・城彰二さんの深すぎるゴルフ愛とシャフト愛

ことし30周年を迎えたJリーグ。その草創期からゴールゲッターとして活躍し、日本代表のエースとして1998年フランスW杯に出場。2006年に現役引退し、現在はサッカー解説者として活躍する城彰二さん。「唯一の趣味」と公言するのがゴルフだ。引退後はその魅力にどっぷりハマっている。 ■「ゴルフ嫌い」→初ラウンドで100切り、ベストスコア「69」 プロサッカー選手を引退した城さんが、周囲に言われてコースデビューしたのは31歳のとき。「ゴルフに全く興味がなかったし、ルールも全然知りませんでした。最初にドライバーを打つとか、どの番手を持てばいいかも分からなかった」という。「『とにかくボールに当てればいいんで...
2023/07/25フジクラ特集

ツアー初Vからの全英出場 平田憲聖がこだわる1Wのシャフトとその理由とは

今年の「~全英への道~ミズノオープン」でツアー初優勝を果たし、自身初の海外メジャーとなる「全英オープン」に出場した22歳の平田憲聖。プロに転向してから初の海外遠征は悔しい予選落ちとなったものの、貴重な経験は今後のツアープロ人生に大きな影響を与えることになる。 平田といえば今季も安定したドライバーショットを放ち続けているが、ドライバーのシャフトはフジクラの「VENTUS TR BLUE」に替えたという。長さも45インチから45.75インチに変更するなど、シャフトに対するこだわりは独特だ。 ■昨年までの45インチから45.75インチに メーカーによっても異なるが、国内ツアーではシーズン終盤に入ると...
2022/11/08三井住友カード特集

授かった自信と誇り 中嶋常幸が思いを託す富士山麓の戦い

プロアマ合わせて「日本タイトル」7冠。国内男子ツアーで通算48勝を挙げ、4回の賞金王に輝いた中嶋常幸(68)。近年はジュニアの育成に力を注いでいる現状と、そんな次代を担う若手たちに挑んでほしいと願う、自らを高め続けてくれたトーナメントへの思いとは―― 中嶋常幸のいまとジュニア育成 直近のツアー出場は2021年10月の「日本プロシニア」。中嶋はそれから1年余りツアーから離れ、いまは千葉県成田市にある練習施設で調整を続けている。 全身の急な痛みに襲われたのは22年の4月中旬。「関節リウマチ」と診断され、当初はペットボトルのフタを開けられず、自宅でも杖が必要なほどだった。幸いにも症状の改善に合った...