世界24カ国の代表が技を競う今年最後のビッグイベント
WGC(世界ゴルフ選手権)EMCワールドカップが、12月12日(木)から15日(日)までの4日間、メキシコのプエルトバラータにあるビスタバラータ・ニクラスコースで開催される。
WGCは年に4試合だけ開催されるイベントだが、他の3試合と違い、このワールドカップはチーム戦となるため各ツアーの賞金ランク対象外となる。しかし賞金額は他と同様、優勝チームには100万ドルが手渡されるという破格の設定だ。
試合方式は、世界24カ国の代表2人が1組でペアを作り、チーム内で良いスコアをカウントするフォーボールと、2人で交互に打つフォーサムを2日間づつ計4日間行い、トータルストロークを競う。
24カ国の選出方法は、世界ランク上位18カ国までは自動的に出場可能となり、残りの6チームは世界予選を戦い、本戦への切符を手にすることになる。
ワールドカップの前身はカナダカップで、初開催は1953年。1957年には日本で開催され、地元ペアの中村寅吉と小野光一が見事勝利。その後1967年に名称がワールドカップに変更となり、2000年より現在のWGCイベントの1つに加わった。
今年は24カ国が参加し、世界ナンバーワンチームを決定する。日本からは昨年に引き続き丸山茂樹と伊沢利光のコンビで出場。米国チームはタイガー・ウッズが欠場を発表したため、繰上げでフィル・ミケルソンの出場が決定。さらにミケルソンはパートナーとしてデビッド・トムズを指名した。今年はこの2人で王座奪回に挑む。
昨年は日本の太平洋クラブ御殿場コースで行われ、米国のタイガー・ウッズが土壇場の最終72ホール目に奇跡のチップインイーグルを決めて首位に追いつくなど、白熱の展開となった。4カ国がプレーオフに進むという大混戦となったが、最後は南アフリカのアーニー・エルス、レティーフ・グーセン組が勝利した。日本チームは首位に遅れること6打差で11位タイフィニッシュとなった。
今年の注目は、今季米ツアーで2勝目を挙げた丸山を擁する日本チームだ。パートナーの伊沢が昨年に比べ本調子ではないものの、今季日本ツアーで未勝利ながら賞金ランク10位でフィニッシュ。不調のどん底にいながらも帳尻を合わせる実力は伊達ではない。今年勝てなかった悔しさを、大舞台で晴らすことができるか楽しみだ。