前半に抜け出したビジェイ・シンが23アンダーで優勝!
米国男子ツアーの開幕第3戦「フェニックスオープン」は、連日好スコアが続出し、フィジーのビジェイ・シンが通算23アンダーで優勝を飾った。15アンダー4位タイからスタートしたシンは、前半に6バーディを奪い首位に浮上。後半12番パー3で唯一ボギーを叩いたが問題はなかった。
17番パー4では果敢にワンオンを狙い、難しいライにボールを打ち込んでしまったが、落ち着いてパーをセーブ。メジャーチャンピオンの貫禄で、後続を寄せ付けなかった。通算23アンダー、昨年度の最終戦「ツアーチャンピオンシップ」以来、約3ヵ月ぶりの勝利。この大会では1995年以来2度目、ツアー通算12勝目となった。
初日に62をマークし単独首位に立ったハリソン・フレーザーは、3日目まで首位をキープし最終日も決して悪い内容のゴルフではなかった。しかし、前半の6番と終盤の17番で痛恨のボギーを叩きスコアを伸ばしきれず、ツアー初優勝は果たせなかった。
距離の短い17番パー4では、ワンオンも狙えるが、その分危険も伴う。優勝したシンは、右サイドの窪地に入れパーセーブできたが、そのシンを追う最終組のフレーザーと、ジョン・ヒューストンはグリーン左サイドの池に入れてしまった。
そして、その17番で見事ワンオンに成功したのが日本の田中秀道だった。乗ったといっても残りの距離は30メートル以上。3パットも考えられる位置だが、ファーストパットで見事に寄せ、バーディを奪った。
今回日本勢で唯一の出場となった田中は、初日1アンダー72位と出遅れたが、2日目に35位、3日目には6アンダーをマークし15位まで浮上していた。しかし、スコアを伸ばしたい最終日、伸ばすどころか2つのボギーが先行してしまい苦しい展開だった。終盤に2バーディを奪いスタート時の12アンダーに戻したが、28位で終了した。
また、この大会が自身の開幕戦となるフィル・ミケルソンは、2番ホールでボギーを叩いてしまったが前半から飛ばした。この日だけで8つのバーディを奪い、ようやく本領を発揮。通算15アンダーの7位に入った。世界ランキングでは、ライバルとなるアーニー・エルスが開幕から連勝しているだけに、ミケルソンもシーズン初めから全開モードに突入しそうだ。