センデンにとって自信に繋がる「バルスパー選手権」優勝
地元で掴んだ確かな感覚があったからこそ、ジョン・センデンは7年という空白期間の末に光を掴んだ。
2013年を通し負傷に苦しんだ42歳のオージーは、昨年12月の「エミレーツ オーストラリアオープン」で3位入賞を果たした。頭上にいたのは優勝したロリー・マキロイと、2位のアダム・スコットだけ。この事実がセンデンに自信を与えた。
「バルスパー選手権」優勝後、センデンは、「もちろん自信になった。ロリー、スコッティーに次いでの3位だったからね。彼らは世界のトッププレーヤーだから。そこで得た自信を持って今年のシーズンに入れた」とコメント。センデンは500フェデックスカップポイントを獲得し、同ランキング14位に浮上した。
母国で得た自信が即結果に繋がったわけではなかった。今年に入ってからアメリカ西海岸での最高位は、「ノーザントラストオープン」での18位タイで、「ザ・ホンダクラシック」では金曜日に「63」を記録したものの、全体では46位タイでフィニッシュ。
何よりもプラスなのは、1年前と比べて健康であるということ。肋骨の負傷を過剰にかばった結果、それが手首の負傷を誘発してしまった。そして、これまでは弱点と言われていたショートゲームでの成長も大きな要因と言える。
センデンは前日9メートル強のロングパットを3度決め、「64」の7アンダーとして優勝候補に名乗りを挙げた。そして最終日の大活躍に繋がった。イニスブルックのカッパーヘッドで最も難しいとされる16番でチップインバーディを決めると、17番では約6.5メートルのパットを沈め連続バーディを記録。
これには3位でフィニッシュしたスコット・ラングレーも驚き、「素晴らしいフィニッシュだった。最終日にあの3ホールで2アンダーを記録して優勝したのだから、彼を称賛するべき」と、センデンを称えた。
センデンは、「ショートゲームが良かった。最近は状態が良いからね。ここ18ヶ月と比較して好調な要因は、ショートゲームにあると思う」と語る。
センデンにとっては2006年の「オーストラリアンオープン」以来となる優勝。同大会では最終日に猛チャージを見せ、当時の「全米オープン」優勝者ジェフ・オギルビーを下した。その5ヵ月前には「ジョンディアクラシック」でも優勝。プレーオフになるかと思われたものの、18番ホールのバンカーショットをピンまで約13センチのところにつけ、勝利を掴んだ。
「『ジョンディアクラシック』は自分にとってPGAツアーでの初勝利だったから、いつまでも最高の思い出のままだと思う。ただ、今回の大会は難易度で言えばだいぶ上のコースで開催された大会だし、フェデックスカップポイントもフルで獲得出来たからね」。
「今回の優勝で、必ず再び勝てると信じられるようになった。ただの1度きりではなくてね。06年の優勝を三日天下に思うかって?そうは思わない。これで『ジョンディアクラシック』での優勝がマグレではなかったと強く言えるよ」。