「62」をマークしたグラハム・デリュー
By Helen Ross, PGATOUR.COM
グラハム・デリューは通常、スタート時間の約2時間前にはコースに姿を表す。ドライビングレンジや練習用グリーンに向かう前、時間帯によって朝食やランチをかじりながらトレーニングをするのだ。
そんなデリューにとって今大会前の日曜日、悪天候にも関わらず妻を空港まで送っていったことは、極めて珍しいことだった。
結果的にデリューの妻ルビーは、イタリアへ向かうフライトに余裕を持って間に合った。しかし、土曜日にTPCボストンで夫が見せたプレーは、彼女を後悔させたかもしれない。
デリューは3日目、コースレコードに1打差と迫るキャリア最高の「62」を叩き出し、通算16アンダーの3位タイに浮上した。首位のセルヒオ・ガルシアとは3打差だ。最初のホールでこの日唯一のボギーを叩いた後、残りの17ホールで10バーディを奪った。
「信じられない1日だったよ」とデリュー。「こんなに上手くいく日はめったにない」。
ボストン・ローガン空港からTPCボストンの会場までは通常、車で45分ほど。空港から会場へと戻る車中でデリューは、少しばかり心配していた。大会3日目は正午からの再開になる事は知っていたが、雨が強まりハイウェイを時速30マイルで運転しなければならなかったのだ。
結局、彼は余裕を持って到着した。
「僕は割とルーティーンにこだわるんだ。いつもの時間にここに来て、いつもと同じ準備をしたかったんだ」とデリュー。「とはいえ、パニックではなかったよ。コースに着いたときには、充分に時間があるとわかったからね」。
デリューは昨年に続き、プレーオフ期間中はひげを生やしている。「僕らカナダ人はプレーオフではこうするのさ。プレーオフが終わるまではひげは剃らないよ」とデリュー。初出場となるツアーチャンピオンシップbyコカコーラまで、あと3週間ひげを生やし続けることになる。
デリューは、先週のザ・バークレイズ最終日に「65」をマークして2位タイとなり、(ツアーチャンピオンシップbyコカコーラが行われる)イーストレイクCCへの切符を確保した。フェデックスカップランキングで34位から7位へと躍進し、それは彼にとって大きな自信に繋がった。
「先週の経験が大きかったよ」とデリューは話す。「日曜日はタフなコースだったけど、うまくラウンドすることができた。今週に入ってから、ショットもパッティングも良い感触でプレーできているよ」。
「早い段階でいくつかのパットを決めれば、自信を持ってプレーできるようになる。今日は楽しい1日だったよ。今日の半分くらいでいいから、明日も上手くいくと良いね」。