2013年 WGCブリヂストンインビテーショナル

再び波にのったスネデカー

2013/07/30 17:17

By Brian Wacker, PGATOUR.COM

逆転で今シーズン2勝目を挙げたスネデカーは、「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」の候補選手のひとりに急浮上!

2年前、ブラント・スネデカーは初めての子供、リリーの誕生に立ち会うために「ザ・ホンダクラシック」を途中棄権した。

先週末のカナダでは、2日目を終わってトップだったハンター・メイハンが同じく出産に立ち会うために棄権した。するとグレンアベイGCの36ホールを終えた時点で、首位に8ストローク差を付けられていたスネデカーに運が回って来た。

逆転で今シーズン2勝目を挙げたスネデカーは、「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー」の候補選手のひとりに急浮上してきた。さらに重要なのは、シーズン後半の重要な時期に向けて、勢いを増したことだろう。

先週、2度目となる9試合連続出場スケジュールをクリアしたスネデカーは、シーズン開幕時のように力強くシーズンを終えたい、そして初めて「フェデックスカップ」のタイトルを防衛できる選手になりたいと願っている。

「今年は何だか、全く違う2つの年を過ごしているような気がします」と、スネデカー。「シーズン序盤は全く問題なかった。最高のプレーをしていた。そして負傷・・・。今はシーズン序盤の頃の自分に戻ろうと、必死にもがいている気がしています」。

ちなみにスネデカーは、シーズン初めに出場した5つの大会では、4試合でトップ3に入り、そのうち1試合では優勝を果たしている。

しかし優勝したペブルビーチでのラウンド中に肋(あばら)を負傷し、1ヶ月後に復活した時のスネデカーは最初の2試合で、続けて予選落ちした。彼はまるで別人のようだった。
その後はいい調子でプレーを続けている。先週の優勝までの間、「マスターズ」で6位、「ザ・プレーヤーズ選手権」で8位、「全米オープン」で17位、そして「全英オープン」では11位と好成績をあげていた。

2011年以降、スネデカーは、ロリー・マキロイ(北アイルランド)と並び、米国ツアーで2番目に多い“5勝”の優勝記録を持つ。その記録を超えるのは、タイガー・ウッズの7勝だ。

「まだシーズン序盤のような調子に戻ったとは言えない。もうちょっとなんだけどね」と、スネデカーは語った。我々にはスネデカーは、万全に戻ったかのように映るが・・・。

◆「ザ・バックナイン」知っておくべき9つのこと
1. ハンター・メイハンが「全米プロゴルフ選手権」で優勝しても驚くなかれ
なぜなら彼は、最近のメジャー2大会で日曜日の最終組でプレーしている。そしてもう一つの理由は、ある先例があるからだ。「2年半前に娘を授かって以来、私はツアーで5勝している」とブラント・スネデカー。「新しい家族の誕生は、自分の中でのゴルフの優先権を明らかにしてくれます。ラウンド中はゴルフスイングやプレーの組み立てに集中し過ぎてしまいます。ゴルフは私たちのキャリアそのものですが、それ以前に人として自分はいかなる存在なのかを考えるようになります。以前はゴルフ場で起きた全てのことを、真剣に受け止め過ぎていました。ゴルフが私の存在そのものになっていたのですね。今は、娘とその後に生まれた息子と一緒に過ごしていると、彼らにとっては私が「90」を叩こうと「60」をマークしようと、どうでも良いことなのが分かります。私にとって大切なのは、賢く練習すること、ゴルフコースに立った時に良いプレーをする事、自分の感情をコントロールすること、そしてゴルフのひとつひとつのショットが、どれほど些細なのかを認識することです」。

2. 最終日、グレンアベイGCの17番でのダスティン・ジョンソンのOB
トップタイに並んでいたダスティン・ジョンソンのティショットが、OBとなった。「少しブロック気味でした。スイングがダメでした」と、彼は振り返った。それにしても訳の分からないことがタイミング悪く起こってしまった、としか言いようがない。

3. フェデックスカップ、プレーオフシリーズまであと3週間
最近、順位を急上昇させた数選手を紹介しよう。ウィリアム・マガートは、カナダでの成績(2位タイ)によって119位から80位へ大幅にランクアップした。去年もマガートは「ザ・バークレイズ」で10位に入り、最終ランキングは50位以内に入った。好調な彼は「ジョンディアクラシック」の2日目に「69」をマークして以来、9ラウンド連続でアンダーパーをキープしている。同じ先週、マガートと並んで2位に入ったジェイソン・ボーンも137位から93位へジャンプアップ。グレッグ・オーウェン(イングランド)は先週の12位タイで139位から127位へ、同じく16位タイだったチャド・キャンベルは136位から127位に順位を上げた。

4. つかの間の勢い?
6年ぶりの優勝を遂げた1週間後のカナダで、残念ながらウッディ・オースティンは最下位に近い散々な成績に終わった。今シーズンPGAツアーにはわずか5戦しか出場していないオースティンは、先週の予選落ちの影響でフェデックスカップのランキングを130位から134位に落としてしまった。これで49歳のオースティンの「フェデックスカッププレーオフ」出場は危うくなった。2007年にフェデックスカップが始まって以来、トーナメントで優勝してプレーオフに出場できなかった選手は(負傷した選手以外)一人もいない。

5. フェデックスカップと言えば2008年度優勝者のビジェイ・シン
ビジェイ・シン(フィジー)が危機に立たされている。キャリアで初めてプレーオフに出場できない可能性がでてきた。今年の初めに50歳を迎えたシンは、直近10試合で6度も予選落ちしている。カナダでの成績も優れず31位タイ。フェデックスカップランキングも138位に後退してしまった。

6. 週末に20歳の誕生日を迎えたジョーダン・スピース
スピースは必ずやプレーオフに出場するだろう。エリック・コンプトンは数年前リビエラCCでスピースに初めて会った日のことを思い出した。その頃のスピースは、少しシャイだった。コンプトンは当時(2度の心臓移植で足踏みする直前だったので)、十代の天才ゴルファーとして注目されていた。コンプトンがその時、スピースに最も感心した点は彼の“成熟さ”だったという。「彼のふるまいはベテランのようでした」。今月初めの「ジョンディアクラシック」で、スピースがキャリアで初優勝を遂げたその日、彼と朝食を共にしたコンプトンは語った。「彼はとても優れたアスリートです。19歳とは思えない成長ぶりです。こんな男はめったに現れないよ」。彼らはスピースを“笑い者”にもした。何しろ今シーズン、これほど良いプレーを続けて来たにも関わらずツアーにはスペシャルテンポラリーメンバー(STM=特別一時会員)としての出場に限られ、プレーオフに出場するには優勝する以外に方法はなかったのだから。今となっては、スピースは笑いが止まらないはずだ。

7. 今週のスタッツ~その1~
スネデカーのグレンアベイGCでのパット総数はわずか「105」。先週の大会でのパット数は2番目に少なかった。パットのスコア貢献率は9位。彼はキャリア通算6勝を挙げているが、優勝した週は必ずパットのスコア貢献率がトップ10以内に入っている。

8. 今週のスタッツ~その2~
先週のスネデカーを紐解くもうひとつの鍵は、彼のスクランブル率。例えばバンカーからは8回中7回、日曜日はスタートからの5ホール中4ホールで、グリーン外から再三に渡って良いショットを披露した。

9. 今週のスタッツ~その3~
「RBCカナディアンオープン」3日目終了時点で首位、また首位タイにいる選手は、1945年以降で通算50回も優勝している。理由は定かでないが、あまりに高い確率なので、不思議な現象とさえ言える。

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