2013年 AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ

AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ2日目 レビュー

2013/02/09 18:30

大物スターにひるむことなく、ブラント・スネデカーはペブルビーチでの優勝を目指している。今週こそは、と。

昨年のフェデックスカップチャンピオンのスネデカーは2日目、スパイグラスヒルコースをノーボギーの4アンダー「68」で回り、首位タイで3日目を迎える。同じく首位タイで2日目を終えたテッド・ポッター・ジュニアは、モンテレー・ペニンシュラコース最終ホールで3パットを叩いたものの、「67」でホールアウトした。

ハンター・メイハンは首位に1打差の3位タイグループ。明日の3日目が、全選手3コース・ローテーションの最後になる本大会は、現在トップと5打差以内に36名以上がひしめき合う混戦となっている。

2日目を終えて8アンダー、通算「134」のスネデカーは、残り2日を(比較的スコアが出やすいとされている)ペブルビーチ・リンクスコースで回れる。これは多少有利かもしれない。

さらに、タイガー・ウッズが今大会に出場していないこと、また昨年の覇者であるフィル・ミケルソンが6打差で下位にいることも、スネデカーを心理的に有利にしている。今季のスネデカーはいまだ優勝がない中で、フェデックスカップランキングでは現在トップ。彼は先週までの2週「ファーマーズ・インシュランスオープン」ではウッズに4打差、そして「ウェイストマネジメント フェニックスオープン」でもミケルソンに4打差の2位となった。今大会のはじめ、スネデカーは「殿堂入りした選手や、将来の殿堂入り選手たちとよく会うね」と話していた。

大会記録タイ記録となる5度目の優勝に向けて、ミケルソンはこの日、スタートは良かったが、スパイグラスヒルコースの海沿いの4ホールで3ボギーを叩いてしまった。摂氏5度を下回る小雨交じりのタフなコンディションでのスタートとなったが、スネデカーにとってスパイグラスヒルコースは易しく見えた。パー3の12番ホール、8番アイアンで高く放った一打は、ピンそば3フィートにピタリ。難なくパットも決めてこの日最初のバーディを奪う。彼はロングホールでも2つのバーディを重ね、8番ホールでも8番アイアンで5フィートにつける素晴らしいショットを見せた。

スネデカーは、先週までの連続2位という結果を、自分自身に優勝のチャンスをもたらせた、という意味で前向きにとらえている。「それが、ここでの優勝への課題だと思う」と彼は言い切った。「自分自身を良いポジションに置けば置くほど、それだけ勝利のチャンスは増える。自分自身を悪いポジションに置かず、タフな状況からもいち早く抜け出せているという意味で、今週、僕はより良い位置に自分自身を置けていると思っている」。

彼の残り2日のゴールは?「バカげたミスをしないことかな。あいにく僕はそんなことはめったにしないけれどね」と語った。

一方でポッターは、少々ミステリアスだ。彼はルーキーイヤーの去年、ウッズとミケルソンが揃って予選落ちとなった「グリーンブライアークラッシック」で優勝した。しかし彼のパフォーマンスは実に波がある。ポッターはグリーンブリアーまでの12戦で9回予選落ちしている。そしてグリーンブリアー優勝後も、9戦中4回予選落ちをしているのだ。

ポッターは語る。「本当におかしなことだよね。ある週はとても良いプレイができて、ボールも良いキックをする。そんな時はすべてがうまくいくんだ。でもある週は、良いボールが打てているのに、ボールが悪い方向にキックしてしまう」。

今年のモントレー・ペニンシュラはとても良い天候に恵まれている。冷たい雨も長くは降らず、約3時間も太陽が出る天気に、午後遅くには太平洋もキラリ輝いていた。

フレドリック・ヤコブソンは2日目最少スコアの「66」でペブルビーチコースを回り、メイハン、ジョン・メリック、そしてパトリック・リードと共に7アンダーグループにいる。テレビ報道によると、アメリカ北東部では大雪となっているようだ。ペブルビーチは3日目の土曜日も素晴らしい天候に恵まれそうだ。スネデカーは、ビル・マレー、レイ・ロマノなどのハリウッドスターやアーロン・ロジャース、マット・ケイン、サンフランシスコ49ERSのヘッドコーチ、ジム・ハーボーといったNFLのスターたちとの「セレブリティ・ローテーション」を回る。

スーパーボウル(NFLの決勝戦)の敗北から5日後のハーボーには、笑顔になれる理由があった。彼はプロアマの部でリードし、一緒に回ったジェイソン・デイ(オーストラリア)はスパイグラスヒルコースを「68」で回り、トップと2打差につけたのだ。

メイハンは、パー3の7番ホール。スポンジのような状態のグリーンで、ボールが動いてしまうペナルティにより、このホールをダブルボギーとした。メイハンは「足跡か何かの影響でボールが動いてしまったようだ。僕は動かしていないし、何かボールが動くようなことをしたとも思ってない。単にグリーンの擦れだよ。それでペナルティをもらってしまった。良いパットができていただけに、あれはフラストレーションが溜まったね」と語っている。

不用意なミスによって同じくフラストレーションを溜めたのは、ミケルソンも同じだ。しかし39位タイの彼は、まだ勝利のチャンスはあると信じている。「僕はペブルビーチが本当に好きなんだ。かつてとても良いラウンドをした。そして明日60台半ばで回れることができれば、最終日を良い位置で迎えることができると思う」。

ミケルソンは昨年のこの大会で、最終日にトップと6打差をひっくり返しての逆転優勝を決めた。いまだPGAで優勝経験のないチャーリー・ウィが相手だった。しかし今年はウッズに次いで全米ランキング2位で、かつ直近の8ラウンドを平均「66.5」で回っている手強い相手、スネデカーが待ち受けている。

2013年 AT&Tペブルビーチナショナルプロアマ