米国男子ツアー

J.バード、初優勝までの道のり

2002/10/29 09:00

昨年、BUY.COMツアーの賞金ランキングで8位に入りレギュラーツアー行きのチケットを手に入れたジョナサン・バード。そしてルーキーの年に初優勝とすべて順風満帆。しかし今季初めは、プロの世界の洗礼に戸惑った日もあった。2000年9月にプロ転向したバードは学生時代、3度のオールアメリカン選抜に選ばれるといった輝かしい功績とは裏腹に苦戦の日々を強いられていた。

ジョナサン・バード(01年1月)
「とにかく出られるトーナメントに全て出て、出たときには1打1打に集中して何とか勝つための突破口を見つけようとしている」

しかし01年パナマオープンでは2位。そしてその3ヵ月後にはBUY.COMツアー「チャリティプロアマatザ・クリフス」で優勝してしまった。

ジョナサン・バード(01年4月)
「やっと優勝できた。私もそうだが、参戦している全選手の目標はただひとつ。トーナメントに優勝することだ」

この優勝が効いて、賞金ランキング8位でシーズンを終えられたバードは、今季の米レギュラーツアー参戦権を手にした。6度のトップ20入りを果たし、10月のインベンシスCLでは13位タイのフィニッシュを果し、前向きな発言を残していた。

ジョナサン・バード(02年10月)
「まだ優勝していないので、米ツアーで通用するという証明はできていないと思っている。でも頭の中では青写真は描けているし、実行に移すだけだと思っている。あとは自分の番を待つだけ。全てのタイミングが合えば勝つ時は訪れてくる」

そしてそのタイミングは「ビュイックチャレンジ」最終日のバックナインでやってきた。2イーグル、5バーディの猛チャージで、メジャー優勝経験者デビッド・トムズを1打差で抑え、逃げ切りの優勝を果した。

ジョナサン・バード
「スコアボードも見ないようにしていた。リラックスできていたし、面白いようにパットが決まっていたから周囲を意識しないよう心がけていた」

念願の初優勝を果たしたジョナサン・バードの次の目標はマスターズ行き。今季の賞金ランキングが40位以内に終わればその夢が叶う。現在41位のジョンサン・バードは、40位のピーター・ロナードとの差額が29,804ドルまで迫ってきた。