2026年 キャデラック選手権

ダブルス戦のシンデレラボーイ フィッツパトリック“弟”が米ツアーメンバー初戦で好調

2026/05/02 12:01
兄の威光ではない躍進を期す(Carmen Mandato/Getty Images)

◇米国男子◇キャデラック選手権 2日目(1日)◇トランプナショナルドラール ブルーモンスター(フロリダ州)◇7739yd(パー72)

ルイジアナ州で行われた前週の「チューリッヒクラシック」はPGAツアーで唯一、ダブルスでタイトルを争う。米女子ツアーの「ダウ選手権」同様、関係性が意外なペアが誕生したり、トップ選手に率いられた下位選手が好成績を出してステップアップしたりするのも魅力。今年はシンデレラボーイが生まれた。

しかも、魔法をかけてくれたのが実の兄だという至高のストーリー。DPワールドツアー(欧州ツアー)を主戦場としていたアレックス・フィッツパトリック(イングランド)は、2022年の「全米オープン」王者マシュー・フィッツパトリックとのタッグで米ツアー初優勝を飾り、2028年シーズン終わりまでの出場権を一気に手にした。

数日前まで、今週は欧州ツアー「トルコ航空オープン」に出るつもりでいた。今いる場所は憧れだった米ツアー、しかもエリート選手のみが参加できるシグニチャーイベント(昇格大会)だ。「兄と優勝できたことは、想像をはるかに超えてうれしかった。18番でパットを沈めて、彼を見たときの気持ちは言葉にできない」と感慨深い。

一見すると、肉親に“頼り切り”のようで、アレックス本人の才能が開花し始めているのも事実に違いない。27歳にして悲願の欧州ツアー初優勝を飾ったのが3月末の「ヒーローインディアンオープン」。今大会は6アンダー6位で2日目を終えた。この日は出だし1番から3連続バーディ発進。3番はグリーン左手前からチップインで決めた。同ホールを除くすべてでパーオンに成功し、ボギーをたたくことなく「66」をマークした。

兄は次週「トゥルーイスト選手権」(ノースカロライナ州クエイルホロークラブ)で復帰する予定で、トランプナショナルドラールには不在。「ひとりで優勝したらどんな気持ちになるだろう。きっと素晴らしいはずだけど、今シーズンは何があっても僕は笑顔でいると思う。今はただ楽しみたい。自分にとってはそれが一番大事なこと」。週末も無欲を貫く。(フロリダ州ドラール/桂川洋一)

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